こりゃすげえ。
すげえよこりゃ。
本作は、虫のようなトカゲのような姿を持つ「エイリアン」たちをRTSゲームのごとく大量生産して未知の異世界を探索したり戦争したりする物語です。
特筆すべきは「ゲームシステム」の精緻さ。エイリアンたちに新たな能力を与えたり、根本から進化させたりするのは序の口、進化にあたって原生生物の因子が必要だったり以前のスキルを一部継承したりとゲーム的な葛藤を迫る要素が非常に多く、筆者が主人公だったら間違いなく頭パンクしていたと思います。しかし本作の主人公は「効率」と「危機管理」のバランスを巧みに取りながら様々な懸案を快刀乱麻に片づけてゆきます。「共感できる主人公」よりも「かっこいい主人公」が好きな筆者には、変な劣等感を持たず、強靭なメンタルを持ち、非常に聡明で有能なこの主人公がとても魅力的に思えます。
それにしてもエイリアンがかわいい。目を離すとうごうごどっか行っちゃう幼虫たんのキュートさは論を待ちませんが、その他の進化形態たちも個体ごとにキャラクター性が描かれていて、じつにほっこりします。