「ねぇねぇそういえば知ってる？この学校の中庭にめっちゃめちゃ綺麗な桜が咲いてるの。真っ白な雪が積もってるみたいだから、雪桜って呼ばれてるんだって！」

早めに到着して、学校内を散策している時に、めざとく見つけた夏樹が皆に尋ねた。

「見た見た！ホント綺麗よね。今週末くらいには散っちゃうのかな？花の命って儚いよね。まるで私達乙女の青春時代みたい。」

同様に感動していた千秋がなんだかお母さんみたいな台詞を吐く。

「えーーあたし知らない！」

「わたしも！二人だけズルイ〜！」

遅刻組のふたりは当然知る由も無い。

「じゃあさ、入学式の後、四人でお花見しない？」

「いいねー夏樹グッドアイディア！」

「素敵ね。なにか飲み物買っていこう！」

「ハイハイ！あたしお弁当持ってきてる！」

「え？」

「なんで？」

「今日半日だよね？」

三人とも思わずフリーズする。

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