春はあけぼの

「わたしは北中から来たの。あ、今のは駄洒落のつもりで言ったんじゃないからね。みんなからはよく天然天然って言われちゃうんだ~。」

のんびり、マイペースに真冬が自己紹介した。


「真冬の血液型はO型でしょう?」

千秋が尋ねる。


「うんそれっぽい。」

夏樹が同意する。


「えへ、バレたかぁ~。」

照れくさそうに真冬は頭を掻いて笑った。


「あたしも同じO型なんだ。」

春海が同じ様な顔で笑い合う。


「わたしも春海とどこか似てるなぁ~って気がしてた。」

自分も危うく遅刻しかけた真冬は、先ほどの春海のピンチに共感していたのだった。


「だからって、ふたりしてなかよく遅刻しないでよね。」

千秋がふたりに笑いかけながら念を押した。


「はァい。」

春海と真冬が同時に息の合う間延びした返事をしたものだから、四人は一緒に笑い転げた。



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