第七章 五里霧の囚獄で

〈第六章あらすじ&登場人物紹介〉

===第六章 あらすじ===


ムスカ〉との対決に破れ、リュイセンによって逃されたルイフォンは、草薙家に身を寄せた。シャンリーとレイウェンによって、敗走の屈辱から立ち直り始めた彼は、リュイセンの生死も分からずに、鷹刀一族の屋敷に戻ることはできないと考える。そして、監視カメラの過去の映像を手に入れることで、リュイセンが即死ではなかったことを明らかにした。


 メイシアに関して、〈ムスカ〉は「ホンシュアに操られて、ルイフォンに恋心を抱いた」と言った。その真偽は分からないものの、否定できないルイフォンは、メイシアに「ゼロからやり直したい」と告げた。しかし、見事、メイシアが論破し、ルイフォンの迷いは晴れた。


 リュイセン救出のための会議の席で、メイシアは『〈ムスカ〉に偽りの和解を申し出る』という案を出した。イーレオは反対したものの、最終的には折れる。


 一方、囚われのリュイセンは、〈ムスカ〉の地下研究室で目覚めた。そばにあった硝子ケースの中にいる、ミンウェイの母親としか思えないような『彼女』が気になり、〈ムスカ〉に尋ねると、「オリジナルの鷹刀ヘイシャオが、〈ムスカ〉の肉体と『彼女』を作ったと思われる」という答えが返ってきた。推測の言い方であるのは、〈ムスカ〉の持つ記憶が採取されたあとで、オリジナルがふたりを作ったと考えられ、〈ムスカ〉の『記憶にない』からだと言う。

ムスカ〉は、自分は鷹刀セレイエに利用されただけだと主張し、リュイセンに復讐に協力してほしいと迫る。リュイセンは当然、断るが、〈ムスカ〉は勝手に話を続ける。

 そして、『メイシアは、セレイエの〈影〉』で、『最強の〈天使〉の器』だと告げる。更に詳しく説明しようとしたとき、〈悪魔〉の『契約』に抵触して苦しみ始め、『だからこそ、真実でしょう』と言わんばかりの顔をした。


 ルイフォンとメイシアが、〈ムスカ〉に偽りの和解を申し入れに旅立つ日の早朝、なんと囚われていたリュイセンが自力で戻ってきた。しかし、それは〈ムスカ〉によって、わざと逃されたのだとルイフォンは推測する。

 リュイセンの様子はおかしかった。それは、どうやら〈ムスカ〉に、強引に『メイシアの正体』を聞かされたためであると、ルイフォンは感づく。

 会議の場にて、リュイセンは『メイシアは、セレイエの〈影〉であり、今はメイシア本人であるが、いずれメイシアでなくなる』と〈ムスカ〉に聞かされたと白状する。また、『最強の〈天使〉の器』でもあるのだと。

 消化不良のまま会議はお開きになった。ルイフォンは、リュイセンともっと話そうと彼の部屋を訪れるが、部屋には鍵が掛かっていた。話をしたくないのだという意思を感じ、ルイフォンは落ち込む。

 そこにエルファンが現れ「リュイセンはまだ隠し事をしている」と言う。そして、ひとつの推測と前置きをした上で、「セレイエは、メイシアを『最強の〈天使〉』にして、その体を乗っ取ろうとしている」と告げた。

 夕食のために自室を出たルイフォンは、『ぐったりとしたメイシアを連れ去ろうとしている、リュイセン』を目撃する。「どういうことだ!?」と詰め寄ると、リュイセンは無言でルイフォンを斬り捨てた。そして、重要な極秘任務だと偽り、シーツで包み隠したメイシアを車に乗せて屋敷を出ていった。



===登場人物===


鷹刀たかとうルイフォン

 凶賊ダリジィン鷹刀一族総帥、鷹刀イーレオの末子。十六歳。

 ――ということになっているが、本当は次期総帥エルファンの息子なので、イーレオの孫にあたる。

 母親のキリファから、〈フェレース〉というクラッカーの通称を継いでいる。

 端正な顔立ちであるのだが、表情のせいでそうは見えない。

 長髪を後ろで一本に編み、毛先を母の形見である金の鈴と、青い飾り紐で留めている。

 凶賊ダリジィンの一員ではなく、何にも属さない「対等な協力者〈フェレース〉」であることを主張し、認められている。


※「ハッカー」という用語は、本来「コンピュータ技術に精通した人」の意味であり、悪い意味を持たない。むしろ、尊称として使われている。

 対して、「クラッカー」は、悪意を持って他人のコンピュータを攻撃する者を指す。

 よって、本作品では、〈フェレース〉を「クラッカー」と表記する。


メイシア

 もと貴族シャトーアで、藤咲ふじさき家の娘。十八歳。

 ルイフォンと共に居るために、表向き死亡したことになっている。

 箱入り娘らしい無知さと明晰な頭脳を持つ。

 すなわち、育ちの良さから人を疑うことはできないが、状況の矛盾から嘘を見抜く。

 白磁の肌、黒絹の髪の美少女。

 王族フェイラの血を色濃く引くため、『最強の〈天使〉の器』としてルイフォンとの出逢いを仕組まれた……?



[鷹刀一族]

 凶賊ダリジィンと呼ばれる、大華王国マフィアの一族。

 秘密組織〈七つの大罪〉の介入により、近親婚によって作られた「強く美しい」一族。

 ――と、説明されていたが、実は〈七つの大罪〉が〈にえ〉として作った一族であった。


鷹刀イーレオ

 凶賊ダリジィン鷹刀一族の総帥。六十五歳。

 若作りで洒落者。

 かつては〈七つの大罪〉の研究者、〈悪魔〉の〈獅子レオ〉であった。


鷹刀エルファン

 イーレオの長子。次期総帥。

 ルイフォンとは親子ほど歳の離れた異母兄弟ということになっているが、実は父親。

 感情を表に出すことが少ない。冷静、冷酷。


鷹刀リュイセン

 エルファンの次男。イーレオの孫。十九歳。本人は知らないが、ルイフォンの異母兄にあたる。

 文句も多いが、やるときはやる男。

『神速の双刀使い』と呼ばれている。

 長男の兄が一族を抜けたため、エルファンの次の総帥になる予定であり、最後の総帥となる決意をした。

ムスカ〉から解放されたあと、メイシアを連れ去るという不可解な行動を取った。


鷹刀ミンウェイ

 母親がイーレオの娘であり、イーレオの孫娘にあたる。二十代半ばに見える。

 鷹刀一族の屋敷を切り盛りしている。

 緩やかに波打つ長い髪と、豊満な肉体を持つ絶世の美女。ただし、本来は直毛。

 薬草と毒草のエキスパート。医師免状も持っている。

 かつて〈ベラドンナ〉という名の毒使いの暗殺者として暗躍していた。

 父親ヘイシャオに、溺愛という名の虐待を受けていた。


草薙チャオラウ

 イーレオの護衛にして、ルイフォンの武術師範。

 無精髭を弄ぶ癖がある。


料理長

 鷹刀一族の屋敷の料理長。

 恰幅の良い初老の男。人柄が体格に出ている。


キリファ

 ルイフォンの母。四年前に当時の国王シルフェンに首を落とされて死亡。

 天才クラッカー〈フェレース〉。

〈七つの大罪〉の〈悪魔〉、〈スコリピウス〉に〈天使〉にされた。

 また〈スコリピウス〉に右足首から下を斬られたため、歩行は困難だった。

 もとエルファンの愛人で、セレイエとルイフォンを産んだ。

 ただし、イーレオ、ユイランと結託して、ルイフォンがエルファンの息子であることを隠していた。

 ルイフォンに『手紙』と称し、人工知能〈スー〉のプログラムを託した。


〈ケル〉〈ベロ〉〈スー〉

 キリファが作った三台の兄弟コンピュータ。

 表向きは普通のスーパーコンピュータだが、それは張りぼてで、真の姿は〈七つの大罪〉の技術を使った、人間と同じ思考の出来る光の糸、あるいは光のたまである。

〈ベロ〉に載せられた人格は、シャオリエを元に作られているらしい。

〈ケル〉は、キリファの親友といってもよい間柄である。

 また〈スー〉は、ルイフォンがキリファの『手紙』を正確に打ち込まないと出てこない。


セレイエ

 エルファンとキリファの娘。

 表向きは、ルイフォンの異父姉となっているが、同父母姉である。

 リュイセンにとっては、異母姉になる。

 生まれながらの〈天使〉。

 貴族シャトーアと駆け落ちして消息不明。

 メイシアを選び、ルイフォンと引き合わせた、らしい。

 メイシアのペンダントの元の持ち主で、『目印』としてメイシアに渡した、らしい。

 四年前にルイフォンに会いに来て、〈天使〉の能力で何かをした、らしい。

 王族フェイラの血が濃いほど強い〈天使〉となるために、メイシアを〈影〉にして、体を乗っ取ろうとしている、のかもしれない。



[〈七つの大罪〉・他]


〈七つの大罪〉

 現代の『七つの大罪』=『新・七つの大罪』を犯す『闇の研究組織』。

 実は、王の私設研究機関。

 王家に、王になる資格を持つ〈神の御子〉が生まれないとき、『過去の王のクローンを作り、王家の断絶を防ぐ』という役割を担っている。


〈悪魔〉

 知的好奇心に魂を売り渡した研究者を〈悪魔〉と呼ぶ。

〈悪魔〉は〈神〉から名前を貰い、潤沢な資金と絶対の加護、蓄積された門外不出の技術を元に、更なる高みを目指す。

 代償は体に刻み込まれた『契約』。――王族フェイラの『秘密』を口にすると死ぬという、〈天使〉による脳内介入を受けている。


『契約』

〈悪魔〉が、王族フェイラの『秘密』を口外しないように施される脳内介入。

 記憶の中に刻まれるため、〈七つの大罪〉とは縁を切ったイーレオも、『契約』に縛られている。


〈天使〉

「記憶の書き込み」ができる人体実験体。

 脳内介入を行う際に、背中から光の羽を出し、まるで天使のような姿になる。

〈天使〉とは、脳という記憶装置に、記憶データ命令コードを書き込むオペレーター。いわば、人間に侵入クラッキングして相手を乗っ取るクラッカー。

 羽は、〈天使〉と侵入クラッキング対象の人間との接続装置インターフェースであり、限度を超えて酷使すれば熱暴走を起こす。


〈影〉

〈天使〉によって、脳を他人の記憶に書き換えられた人間。

 体は元の人物だが、精神が別人となる。


『呪い』・便宜上、そう呼ばれているもの

〈天使〉の脳内介入によって受ける影響、被害といったもの。悪魔の『契約』も『呪い』の一種である。

 服従が快楽と錯覚するような他人を支配する命令コードや、「パパがチョコを食べていいと言った」という他愛のない嘘の記憶データまで、いろいろである。


『di;vine+sin;fonia デヴァイン・シンフォニア計画プログラム

 セレイエが企んでいる計画。

『ライシェン』という名前の『特別な王』が必要であり、〈ムスカ〉に作らせた。

 詳細は、まだ謎に包まれている。

『di』は、『ふたつ』を意味する接頭辞。『vine』は、『つる』。

 つまり、『ふたつのつる』――転じて、『二重螺旋』『DNAの立体構造』――『命』の暗喩。

『sin』は『罪』。『fonia』は、ただの語呂合わせ。

 これらの意味を繋ぎ合わせて『命に対する冒涜』と、ホンシュアは言った。


ヘイシャオ

〈七つの大罪〉の〈悪魔〉、〈ムスカ〉。ミンウェイの父。故人。

 医者で暗殺者。

 病弱な妻のために〈悪魔〉となった。

〈七つの大罪〉の技術を否定したイーレオを恨んでいるらしい。

 娘を、亡くした妻の代わりにするという、異常な愛情で溺愛していた。

 そのため、娘に、妻と同じ名前『ミンウェイ』と名付けている。

 十数年前に、娘のミンウェイを連れて現れ、自殺のようなかたちでエルファンに殺された。


現在の〈ムスカ

 セレイエが『特別な王』を作らせるために、蘇らせたヘイシャオ。

 セレイエに吹き込まれた嘘のせいで、イーレオの命を狙ってきた。

 死の間際のホンシュアから、メイシアに関する重大な秘密を教えられたため、タオロンに命じ、メイシアをさらおうとした。

 ヘイシャオそのものだが、記憶と肉体の年齢が合っていない。


ホンシュア

 セレイエの〈影〉となって『デヴァイン・シンフォニア計画プログラム』に協力した、セレイエの知己。

 体は〈天使〉化してあった。

〈影〉にされたメイシアの父親に、死ぬ前だけでも本人に戻れるような細工をしたため、体が限界を超え、熱暴走を起こして死亡。

 メイシアにセレイエの記憶を潜ませ、鷹刀に行くように仕向けた、いわば発端を作った人物である。


サーペンス

 セレイエの〈悪魔〉としての名前。

ムスカ〉が、セレイエの〈影〉であるホンシュアを〈サーペンス〉と呼んでいたため、ホンシュアを指すこともある。


ライシェン

 ホンシュアがルイフォンに向かって呼びかけた名前。

 そして、ホンシュアが、蘇らせた〈ムスカ〉に作らせた『特別な王』の名前も『ライシェン』である。


斑目タオロン

 よく陽に焼けた浅黒い肌に、意思の強そうな目をした斑目一族の若い衆。

 堂々たる体躯に猪突猛進の性格。

 二十四歳だが、童顔ゆえに、二十歳そこそこに見られる。

 娘のファンルゥを盾にされ、〈ムスカ〉に逆らうことができないため、気持ちの上ではルイフォンたちとは仲間だが、敵対している。


斑目ファンルゥ

 タオロンの娘。四、五歳くらい。

 くりっとした丸い目に、ぴょんぴょんとはねた癖っ毛が愛らしい。

 人質であるため、〈ムスカ〉に毒針の出る腕輪をはめられている。

 ただし、本人には「部屋から出ようとしたら音の鳴る腕輪」と説明されている。



[藤咲家・他]


藤咲ハオリュウ

 メイシアの異母弟。十二歳。

 父親を亡くしたため、若年ながら藤咲家の当主を継いだ。

 十人並みの容姿に、子供とは思えない言動。いずれは一角の人物になると目される。

 異母姉メイシアを自由にするために、表向き死亡したことにしたのは彼である。

 女王陛下の婚礼衣装制作に関して、草薙レイウェンと提携を決めた。


緋扇ひおうぎシュアン

『狂犬』と呼ばれるイカレ警察隊員。三十路手前程度。イーレオには『野犬』と呼ばれた。

 ぼさぼさに乱れまくった頭髪、隈のできた血走った目、不健康そうな青白い肌をしている。

 凶賊ダリジィンの抗争に巻き込まれて家族を失っており、凶賊ダリジィンを恨んでいる。

 凶賊ダリジィンを殲滅すべく、情報を求めて鷹刀一族と手を結んだ。

 敬愛する先輩が〈ムスカ〉の手に堕ちてしまい、自らの手で射殺した。

 似た境遇に遭ったハオリュウに庇護欲を感じ、彼に協力することにした。

 


[王家・他]


アイリー

 大華王国の現女王。十五歳。

 彼女の婚約を開始条件トリガーに、すべてが――『デヴァイン・シンフォニア計画プログラム』が始まったと思われる。

 メイシアの再従姉妹はとこにあたるが、メイシア曰く『私は数多の貴族シャトーアのひとりに過ぎなかった』。


シルフェン

 先王。四年前、腹心だった甥のヤンイェンに殺害されたらしい。

〈神の御子〉に恵まれなかった先々王が〈七つの大罪〉に作らせた『過去の王のクローン』である。


ヤンイェン

 先王を殺害し、幽閉されていたが、女王の婚約者として表舞台に戻ってきた謎の人物。

 メイシアの再従兄妹はとこにあたる。

 平民バイスアを後妻に迎えたメイシアの父、コウレンに好意的だったらしい。

 実は、先王シルフェンが〈神の御子〉を求めて姉に産ませた、隠し子。

 そのため、女王アイリーや摂政カイウォルの異母兄弟に当たる。


カイウォル

 摂政。女王の兄に当たる人物。

 摂政を含む、女王以外の兄弟は〈神の御子〉の外見を持たないために、王位継承権はない。

 異母兄にあたるヤンイェンとの結婚を嫌がる妹、女王アイリーのため、ハオリュウに『君が女王の婚約者になれば、女王の結婚が延期される』と陰謀を持ちかけた。



[草薙家]


草薙レイウェン

 エルファンの長男。リュイセンの兄。

 エルファンの後継者であったが、幼馴染で妻のシャンリーを外の世界で活躍させるために

鷹刀一族を出た。

 ――ということになっているが、リュイセンに後継者を譲ろうと、シャンリーと画策したというのが真相。

 服飾会社、警備会社など、複数の会社を興す。

 

草薙シャンリー

 レイウェンの妻。チャオラウの姪だが、赤子のころに両親を亡くしたためチャオラウの養女になっている。

 王宮に召されるほどの剣舞の名手。

 遠目には男性にしかみえない。本人は男装をしているつもりはないが、男装の麗人と呼ばれる。


草薙クーティエ

 レイウェンとシャンリーの娘。リュイセンの姪に当たる。十歳。

 可愛らしく、活発。


鷹刀ユイラン

 エルファンの正妻。レイウェン、リュイセンの母。

 レイウェンの会社の専属デザイナーとして、鷹刀一族の屋敷を出た。

 ルイフォンが、エルファンの子であることを隠したいキリファに協力して、愛人をいじめる正妻のふりをしてくれた。

 メイシアの異母弟ハオリュウに、メイシアの花嫁衣装を依頼された。

 また、ヘイシャオの実の姉でもある。



[繁華街]


シャオリエ

 高級娼館の女主人。年齢不詳若くはないはず

 外見は嫋やかな美女だが、中身は『姐さん』。

 元鷹刀一族であり、イーレオを育てた人物であるらしい。

 実は〈影〉であり、体は別人。そのことをイーレオが気にしないようにと、一族を離れた。

 イーレオと同じく、〈七つの大罪〉の〈悪魔〉であった。


スーリン

 シャオリエの店の娼婦。

 くるくる巻き毛のポニーテールが似合う、小柄で可愛らしい少女。ということになっているが妖艶な美女という説もある。

 本人曰く、もと女優の卵である。実年齢は不明。


トンツァイ

 繁華街の情報屋。

 痩せぎすの男。


キンタン

 トンツァイの息子。ルイフォンと同い年。

 カードゲームが好き。



===大華王国について===


 黒髪黒目の国民の中で、白金の髪、青灰色の瞳を持つ王が治める王国である。

 身分制度は、王族フェイラ貴族シャトーア平民バイスア自由民スーイラに分かれている。

 また、暴力的な手段によって団結している集団のことを凶賊ダリジィンと呼ぶ。彼らは平民バイスア自由民スーイラであるが、貴族シャトーア並みの勢力を誇っている。

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