十月桜編〈会長〉

「お父様」

 静香との通信が切れた後、イスに深く掛け直した護に、緋織が近づいて声をかける。

「緋織か。――なんだね?」

「放っておいていいのですか?」

「ああ。かまわない」

義母様おかあさまはきっと霞さくらを害しますわ」

「だろうな」

「ではなぜ放っておかれるのです?」

「さくらはもう一人ぼっちじゃない」

「でも……」

 言いかける緋織を護が制する。

「それに静香はああ見えて一途で純真だ。だからどんなに悪ぶっても、女性らしい悪意しか持てない。人を超えた所業はできまい」

「……はい」

「おいで」

 そう言うと、護は緋織を引き寄せ、膝の上に座らせる。

「どうなさいました?」

 座ると護が緋織の白衣のボタンを丁寧に外し始めるが、緋織は口元に嬉しそうな笑みを浮かべただけでされるがままだ。

 護は黙って緋織の服を脱がせると、白い母乳パッド入りの大き目のブラに、レースもついていないような、メンス下着が現れた。

 そしてお腹には手術後の養生兼ねた、体型補正用のウエストニッパーを、――コルセットのような服を着ていて、護はそれを指差す。

「これは?」

 護が尋ねる。

「緋織に勧めてもらいましたの」

「そうだったか。……父親なのに気遣ってやれなくてすまなかった」

「いいんですのよ。私も無頓着でしたし全然かまいませんわ」

 緋織が屈託なく笑う。

「彼女はいい母親になりそうだな」

「ええ、そうですわね」

 緋織の返事を聞きながら、護はそのウエストニッパーをさらに外し始める。


「……お父様?」


 緋織は護の首に手を回し、頬を紅潮させながら、護のその所作を嬉しそうに見つめる。

 そうしてウエストニッパーを開いて、縦一文字の傷痕があらわになると、護はその傷跡をいたむように優しく触れる。

「んっ……」

 護のその暖かい手の平が振れた瞬間、緋織の口から歓喜の吐息が漏れた。

「……お前にもこんな罪を負わせてしまった」

 苦悩の表情を浮かべながら護が呟く。

「いいえお父様、これは私が望んだことです」

 緋織は護の耳元に嬉しそうに囁く。

「……お前は、『次は人間に生まれ変わる事はない』と言ったそうだな」

 護がそう言った瞬間、緋織の体が強張る。

「……祥焔かがりが何かおっしゃいまして?」

「ああ、『これ以上緋織を傷つけさせるな』と詰め寄られたよ」

「祥焔!!……」

 緋織が怒りを露わにして短くそう叫ぶと、護がいさめるように、緋織の顔を両手で包む。

「そう怖い顔をするな。真っ直ぐな彼女はお前の身を案じているだけだ」

「ですが……」

 護はさらに言いかける緋織を、包んだ手に力を込めて黙らせる。

「本当ならお前を巻き込みたくはなかったがな……」

 緋織を見つめながら深いため息をつく。

「どうしてですの?」

「お前が成人式の後、晴れ着を見せにブルーフィーナスここへ来て、地下で霞さくらを見付けた時、彼女とうり二つのお前は、そのまま私の元を離れて行くと思った」

「……お父様は私にそう仕向けて、ご自分を嫌いにさせたかったのでしょう? ――霞さくらの時と同じように」

「……そうだ。お前を精神的な慰み者にしていたと思わせたかったし、事実そう言う側面もあった」

 護はもう、霞さくらの時のような演技はせず、娘に怒られている父親のような困った顔で白状した。

「私は知っています。実の父親を殺し、何もかもを疎んじていた私を、お父様は誠心誠意尽くしてくださって、私を慈しんでくれた事を」

 その顔を見て、緋織が少女のような笑顔で応える。

「ああ、お前に尽くす事で、罪をあがなっていると思いたかった」

「そうだとしても、私は人の善意や好意が、純度100%でないと信じられないなんて、贅沢な人間じゃありませんわ」

「そのようだな」

「それに私の存在が、お父様が時折見せられた暗い影を、いくらか明るくしていたのは何となく分かっておりました」

「……お前は本当にさとい」

 護が苦笑いで応える。

「いけませんか?」

「困ったものだ。こんな聡明な“娘”に育てた覚えはないんだがな……」

「ふふふ。――ええ。こんな小賢こざかしい“女”に育ってしまいましたわ」

 そう言うと、緋織はじっと護の唇を見つめ、ゆっくりと顔を寄せる。

「「…………」」

 しかし、真剣に見つめ返す護に、近づきかけた顔を止めてしまう。

「お父……様?」

「……私達は汚れきってしまった」

 気圧された緋織に、護が諦めたように言う。

「はい」

「分かっているはずだよ緋織、早生都わせみや君、水上君一家とその友人たち。そして静香ですら、“これからさくらを救うには必要な存在”なんだ」

「……はい」

 強張っていた緋織が力を落とす。

「彼らは枝葉だ。そして私達は根だ」

「……ええ」

「……土に潜り、根を張って枝葉を支え、腐った落ち葉から養分を吸い上げ、枝葉に送る」

 護が童謡を朗読するように、優しく、ゆっくりと語る。

「……はい」

「どんなに強い風が枝葉を揺らしても、私達がしっかりと支えていれば木は倒れない」

「…………お父様」

 緋織はもうこらえきれずに涙を流し、子供の頃のように護の首にしがみついた。

「そしていずれは花を咲かせ、散った後は地上に降り積もって、私達を労ってくれるだろう」

「……はい」

「緋織」

「……はい」

「私達の子供の為に力を貸してくれ」

「!! ――はい、どこまでも……お供します」

 緋織にとって、ある意味プロポーズ以上に重い言葉に喜びを隠せず、護にさらにしっかりと抱きついた。


 „~  ,~ „~„~  ,~


「――うっ……うっ……護ちゃん……」

 さくらが腕の中で泣いている。

「……ごめん」


 結局さくらは2番まで歌いきれなかった。

「はぁ、裕貴ったら無神経なんだから」

 雨糸が非難がましい目で見ながらため息をつく。

「……まあ、ちょっと考えればわかるがな」

 フローラが呆れる。

「どういう事、フローラ?」

 姫香が聞き返す。

「それはだな……ちょっと……」

 そう言って姫香の手を引き、部屋の隅に行くとヒソヒソと話をする。

 ううう……さくらのプライベートな事だから、ツッコんだ話をしなかったのが裏目に出たか。

「ごめん……ホント。無神経で」

 さくらになおも謝る。


 ――さくらが大泣きしてしまった理由。


 大島護さんに告白し、それを断られて衝動的に列車に飛び込んだのが25年前。

 だが、ずっと人口冬眠により時間の止まっていたさくらにとって、体感時間はほんの3ヶ月前の事なのだ。

 目覚めたのち、激変した環境や、辛いリハビリのためオチオチと感傷に浸れなかったのだろう。歌わせることで失恋を再認識させてしまったようで、1番を歌い終わったところで、へたり込んで泣き出してしまった。

 どうしよう……。

 さくらの後ろでは、涼香がタオルを差し出そうと、泣きながらウロウロしている。

「はぁぁーーーー、全く裕ちゃんは……」

 ナイショ話が終り、あの歌詞がさくらにとってどういう意味を持つものか、護さんとの関係を教えられた姫香が、長いため息とともにあきれたように言う。

「めんぼくない……」

 泣きじゃくるさくらを腕の中であやしながら、ひたすら頭を下げる。

「大丈夫アル。ゆーきもそんなに謝る事はないアル。泣けるって事は、今が幸せだっていう証拠アル」

「う、それは……」

 じゃあ以前は不幸だったのか? と断言するようで素直にうなずけない。

「意味わかんねぇぜ?」

 姫香同様、さくらの事情に明るくない圭一が聞く。

「後で中将にでも聞いてくれ」

 そう言って中将姫に目線で合図をすると、中将姫が頷いた。

記録ログを見る限り、Primitiveはこっちへ来るまで、現実感が無いような、どこか精神が遊離した状態だたアル。それが、こっちへ来てようやく精神が安定して、以前の自分を振り返る事ができるようになったアル」

 こいつ、本人の前で……。

 元々、製作者プログラマーをすらハッキングするため、雨糸に人格を事細かに調整された雛菊AIが遠慮なく言う。

「……あんたってもう。空気読むとか、オブラートに包むとか、もっと言い方をソフトにする事を学習しなさいよ」

「ウイ、どうやらデジーの性格はそう言う事らしいアルよ?」

 一葉に注意されるが、雛菊は平然とかわす。

「うわ、跳弾ちょうだんが……って、人の設定ミスにしないでちゃんと自分で学習してよ」

「嫌アル。デジーはウイが設定してくれたこの性格が好きだから、絶対変えたくないアル」

 ストレートにものを言う設定デフォルトの裏表を見せ、とびっきりの笑顔で雛菊が反論する。

「――っ!! もうっ知らないっ!!」

 雨糸が赤くなって後ろを向く。


 このコンビのやり取りが微笑ましく、少し場の空気が暖かくなったところで、さくらが泣き止んで顔を上げた。

「はっ、はい……」

 そのスキを見て涼香がタオルを渡す。

「すん……うん、ありがとう」

 さくらが涼香からタオルを受け取って涙をぬぐう。

「さくら……」

 うかがう様に声をかける。

「うん、もう大丈夫。……最後まで歌えなくてゴメンね」

「いや、俺こそ無神経なリクエストしてゴメン」

「いいの。……さくら、まだ護ちゃんに未練があって、でもそれが叶わないって、自分でも気が付いていなかったんだわ……馬鹿よね」

「そんな事……」

「それは仕方のない事だ。人は辛い事からは目を背けたくなるものだ」

 安直に否定しかけたタイミングで、割って入ったフローラが、絶妙なフォローをしてくれた。

「そうよさくらさん。もし私が小さい頃からの想いを、あんな風に裕貴に否定されたら、私だって“犀川さいがわ”に飛び込んじゃうわ」

さいの河原だけにか? って、俺を例えに出すな」

 と、すぐそばを流れる川の名を引き合いに出し、雨糸が言った言葉に俺がツッコんだら笑って舌を出した。

「てへぺろ」


「ありがとうフローラ。ウイちゃん。……ふふ、みんな大好き♪」

 さくらが赤い目を緩めて、嬉しそうに言う。


 そして、食後の休憩をまったりと過ごし、午後はどうするか話す。

「結構混んでいるからボール遊びは無理だな。かといってベイシングリボンこの水着だと、普通に泳げそうもないからそれはちょっと止めておくか」

「あ、そうか。リハビリの一環でもあったんだっけ」

 朝っぱらからドタバタしてて忘れてた。

「ごっごめん……」

 涼香が謝る。

「いいのよう。こんな素敵な水着が着られるなんて、長い事眠っていたカイがあったわ~~」

 さくらが笑いながらそう言うと、涼香の後ろに回って優しく抱きしめた。

「……うん、あっ、ありが……とう」

「そうだな。普通に年を取って体型が崩れてしまってから着たら、目も当てられなかったかもな」


「もう! フローラったら、実年齢それは言わないオヤクソク!」

 さくらがプンプンと怒る。


「ママ、元気になったみたいだね。よかった~」

「うん。みんなのおかげ」

「はぁ、こんな風に気を遣うなんて、やっぱりDOLLあなたたちってすごくいいわあ」

 姫香が嬉しそうにため息をつく。

「そうそう。姫お姉ちゃん」

「んん? なあに黒姫」

「さっきの話なんだけど、ママ……じゃこんらんしちゃうか。――ヒオリママにばっくぐらんどで相談したら、『じゃあ“アルファ”を“デバック”している時に使っていた、スマートチョーカーがまだあるわ。それを“飛BOONとブーン”ですぐに送るから、よければ使ってちょうだい』って言ってたよう」

「本当!?」

 姫香が聞き返す。

「うん」

「スマートチョーカー? ……どんなのかしら?」

 雨糸が聞く。

「護さんと緋織さんが霞さくらAlphaをプログラミングしている時、常に起動状態にしてそばに置いて、人格の完成ブラッシュアップに使っていたデバイスです」

 中将姫ちゅうじょうひめが答える。

「ほう、たしかにそのタイプなら、姫香の年齢でも使っていても問題はないな。でもAlphaを組み込んでいたぐらいなら、市販品とはだいぶ違うんだろう?」

 フローラが聞き返す。

「ええ。専用製作品ワンオフで、通信速度は黒姫姉さまと同じ、メモリー容量は普通のDOLLの5倍程度、演算速度はボディ運用の必要がない分、私達より早いです」

「……そんなの買ったらいくらするのよ」

 雨糸がため息混じりに言う。

DIVA青葉と同じくらいアルな」

「うわお……」

「でもそれはウイが使っているツインもそうアルよ?」

「え!? そうなの?」

 雨糸が自分の頭にかかっている、細いブルーの金属製ツインを触りながら聞き返す。

「うん。以前ウイの爪のサンプルや、病院のカルテとかの医療データを緋織に送ったアルな?」

「ええ、アレルゲンを調べるっていてたのよね。これが送られてくるとは思わなかったけど」

「そう、それはウイの骨格と同じ成分の、人口合成カルシウムで内側を覆っているアル」

「内側が骨と同じ成分でコーティングか、……だからアトピーのアレルギー反応が起きないのか」

 雨糸が携行型のツインから、カチューシャ型ツインになっていた理由に納得する。

「はあぁ……裕ちゃん。何かわかんないけど、すごい事になっているのねえ」

「お兄ちゃんと呼べ姫香。さっきから呼び方が小さい頃に戻っているぞ」

「いいじゃん。ていうか、あたしが言うより、涼姉にお兄ちゃんって呼ばれる方が嬉しいみたいだし~~?」

 さっきの俺の反応をからかうように姫香が答える。

「……好きにしろ」

「う~~ん。でも気にしないでって言いたいけど、高価なものなら手放しでいいって言えないわねえ」

 さくらが年長者らしく、当然の心配事を言う。

 そうか。施設育ちで中学生時代はずっと芸能活動してたから、金銭感覚は俺らなんかよりずっとシビアなのかもな。

 思い出してみれば、ブルーフィーナス地下に再現された私室も、一人暮らしのOLみたいに質素で、とても一世を風靡したアイドルの部屋には見えなかった。

 ――彼女はギャラのほとんどを貯金したり、施設に寄付をしていた。

 護さんがそう言っていたのを思い出した。

「みんなもさくらもそれは気にしないでいいわ。なんたってさくらはブルーフィーナスの“会長”なんだから、その関係者なら当然の装備よ」

 一葉が平然と衝撃の事実を言う。


「「「「ええええええーーーーーーーーーーーー!!!!」」」」

 俺らと一緒にさくらも驚いた。


 „~  ,~ „~„~  ,~


 ぶへえ……。

 家に帰ってベッドに倒れ込む。

 一葉の衝撃的な暴露のあと、さくらは全然実感が湧かないわ。と言って考えるのを止めてしまった。

 その後はスライダーに乗ったり、ボディボードを借りて、人工波のプールで遊んだあと、女子達は水着をほどく(脱ぐとは言わないらしい)ため、温水シャワーを浴び、そのまま入浴施設へ入ったのだった。

 その後、施設を出て帰途に着く途中、さくらの家には東京から長距離ドローンをチャーターした、“飛BOON”で運ばれた荷物がすでに届いているというので、先にフローラ、雨糸、姫香がさくらの家で設定作業をするという事になった。

『すげえ、3時間で着くってどんだけのスピードだよ』

 と言ったら、

 ビジネス専用便で、時速120キロの巡航速度で飛んでくると言う事だった。

 ちなみにチャーター料金は、サラリーマンの給料ひと月分らしい。


 話しは戻って、圭一と二人入浴施設へ入った時、そこで圭一にはトイレの一件を散々クレームを入れ、何かあったらばらすと脅した。

 そうして弱みを握って、とりあえず内々の階級ヒエラルキーで、下から二番目セカンドラストをなんとか獲得したのだった。

 さくらを泣かせて下げた株の後ろめたさを、ちゃちな優越感で誤魔化していたが、もし後ろの純情が汚されていたらと思うに至り、ベッドの中でジタバタしていたら、黒姫が着信を告げた。

「着信?」

「うん。思川静香さんから」

「……つないでくれ」

 本当は教えたりはしたくなかったが、不通状態にして涼香にもしもの事があったらと考え、一応は教えておいたのだった。

『プールはどうだったかしら? 楽しんできた?』

「そんな事あんたに言う必要はない。なんの用だ?」

 最初からいい話などしない事はわかりきっていたので憮然と答える。

『あらつれない。……いいわ。ちょっと聞きたい事があるから店まで来て欲しいの』

「お断りだ。つか、なんで行かなきゃならないんだよ」

『タクシーならもう呼んだから、それに乗ってきて頂戴』

「断るって言ってるだろ! 人の話を聞けよ!」

『そっかァ、残念ねェ……、じゃあ寂しいから月曜からは涼香ちびを代わりに呼ぼうかなァ……』

 途端に猫なで声で喋り始め、意味不明な事を告げる。

「どういう事だよ」

『ええ~ン!? 言葉の通り、涼香を店に呼んで、私のそばに置いておこうかな~~ン、て意味よう?』

 含みのある笑いで答える静香。

「休み中だけど学校で部活があるだろ? 聞いてないのか?」

『そんなの~~、学校なんて“行っていれば”の話でしょう?』

「……何をする気だ?」

『うっふふ~~、今って便利ねえ。DOLLに言うだけで、“退学届け”の用紙が、休み中でも手にはいるんだものねェン』

「なっ!!」

 思わず絶句してしまう。

『ハンコ押して学校へ出せば涼香は明日っからお店に呼べるわねェン……』

「くっ……!」

『ふふふ。チビには何をして貰おうかし? 黒服を着せてお客さんの前にひざまずかせて、“ご注文は――”なんて言わせるのもいいわねェン』

 そうなったら涼香はしどろもどろになって、客にいじられたりするのがオチで、下手すれば怒鳴られるだろう。そんな事にあのコミュ症の涼香が耐えられるわけがない。

 ……クソババアめ。

 口に出せない悪態をつきながら、歯噛みして黒姫に向き直って、唇を動かして読ませる。

“届け出をブロックできるか?”

 すると左手のツインが起動して、空間投影装置エアプロジャクターに文字が浮かんで、黒姫が困った顔で答える。

“ダメ、デンキ的な事ならいくらでもブロックできるけど、じつぶつで出されたら消せないよう……”

 それを読んで諦める。

 まったくその通りだ。仮に今回しのいだとしても、弱点と認定されたら、同じ手を何度も使われてしまう。

 人の逆切れする限界点を探りつつ、小刻みにジャブを繰り出してくるいじめっ子のやり方に近い。



「分かった。行く」

 対処法はただ一つ。


『うっふふ……待ってるわァン』

 直接対決で相手を黙らせなければいけない。

 嬉しそうな静香の猫なで声に激しい怒りを覚える。





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