第10話
2週間後、じょんれのんが剣城さんに指定された場所は、幕張メッセだった。握手会で良く来た場所である。みきりんが、きりんさんと会うっていうなら握手会だと言ったらしい。じょんれのんは約束より少し早めに会場に着いていた。会場のドアを開けると、カーテンで仕切られたスペースが手前にあった。部屋中央側のカーテンの向こうを覗くと、少し離れた先に一人用の握手ブースがポツンと置かれていた。
そのブースとこちらのカーテンのちょうど真ん中に、向かい合うように小さな台が置いてあった。じょんれのんは、その台の上にきりんがイベントの時に持ち歩いていたこきもりんのぬいぐるみを置いた。こきもりんについてあるプラカードには、
「夢の続きを共に歩こう」
と書いてある。
じょんれのんは、こきもりんに対する様に一礼をして黙祷をした。
「さあ、行こうか、きりん!みきりんが歌ってくれるんだよ。いつものコール頼んだよ!」
そして、カーテンの向こうでドアの開く音がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます