第59話 カゴがない話

スーパーの中に入ってから、カゴを持っていないことに気づいた。カゴは入り口にしか置いておらず、戻るのは面倒だ。まごついていると、レジの人が気づいてカゴを渡してくれた。なんでわかったのだろう。エスパーかと思ったが、別の日に行くと、私と同じミスをする老人がいた。幾分癪だが、よくあることらしい。


昔、ユニクロでカゴを持たずに買い物していたら注意されたので、それ以来カゴを持たないと不安になる。


江戸時代、人は駕籠に乗って移動していたらしい。今で言うところのタクシーのようなものだ。


最近、タクシーに乗る機会が多い。お大尽になったわけではなく、単に移動の足がないためだ。


乗車した際に聞いたのだが、人手不足でドライバーの成り手が少ないということだった。確かに、高齢のドライバーが多く、若い人は少ない。


これまでよく通っていた神社によく人が訪れている。今年は子年で、ねずみを祀っているためだろう。


できればゆっくりお詣りしたい。つい、人がいると遠慮して足が遠くなる。


私の加護は後回し、なんてことにならなければいいのだが。



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