第37話 遺憾である

今期のアニメは絶望的である。観たいものがほとんどない。これでは冬が越せないではないか。


今の所、視聴が確定しているのが、僕たちは勉強ができない二期。これは憎いくらいツボを押さえたラブコメで、安定したクオリティを誇る。


今回、ソシャゲ原作のアニメが多いと感じる。グラブル、アズールレーン、FGO。そんなにみんなゲーム好きか? ハイスコアガールもゲームに関連した話だし、SAOも元はゲーム世界の話だったが、仮想空間やAIの話に発展するようだ。


小説投稿サイトでもゲームみたいな内容のものは以前からあったから需要はあるんだろう。でも地に足ついていないのが気にかかる。


世界の危機を謳っても悲壮感はない。なんか常に気どってて意味深なこと言ってみたり。所詮コレゲームじゃんとか思っちゃうともうダメだ。ガチャで儲けてるんだ。どこもかしこもやってることだけど。


地に足ついていないというのは、限界が見えにくいということでもある。


僕たちの可能性は無限大! こういうことを平気で言える奴が嫌いだ。一見良さげに聞こえるが、奈落がどこにあるかもそいつは知ってて知らんぷりする。


映画 ヴァイオレットエヴァーガーデンで、主人公ヴァイオレットは、金持ちの女学生、エイミーを教育する仕事を引き受ける。


打ち解けたエイミーが、半ば冗談で「どこかに行っちゃおうか」と言うと、ヴァイオレットは、「どこにも行けませんよ」とそっけなく答える。エイミーは貴族と結婚するために学校に通い、ヴァイオレットに教えを受けている。最後までその運命は変わらない。さらにエイミーと妹を引き裂いた貧困という問題も、物語中では根本的に解決されない。手紙によって希望を託すだけだ。


ある意味残酷かもしれない。だが、奈落があるからこそ、希望という輝きも実感を持って受け入れられるのではないか。


なんて、熱く語っちゃってバカじゃないのと思った。クールジャパンの夢は潰えた。だいぶ前から知ってる。そもそもアニメは一般大衆に訴求するために作られていたか。


へそ丸出しの女の子とかさ、風邪ひきそうで嫌なんだよね。実感というより、オカンの心配しとるがな。


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