ビールのようなもの
暑苦しい夜には、ビールのようなものを飲むがいい。
しかし、それは神聖不可侵であるために、誰もが嬉々として奪い取ろうとしていることを、忘れてはならない。
酒も眠りもない人生は、どのように過ごせばよかろうか! 砂漠の詩人だって、わからないに違いない。
きっと、どこか遠くの星では、蠢くさそりが異様な甲冑を着込んでいて、酔っ払っていることだろう。
それはなんて幸せなんだ、誰にも邪魔されずに酔っ払えるとは、はたしてそれに勝るのは永遠の眠りだけではあるまいか。
けれど、我々にその幸福は些かもったいないであろう。砂漠の詩人のように、酔って過ごすのがよい!
ビールがなければ、はてさて、暑い夜に出来ることといえば、眠ることだけだ。
蒲団の中に潜り込むのもおっくうな暑さに、あくびを一つ、お月さまがこぼした。
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