第3話 スタート

え?会社?スカウト?一瞬理解ができなかった。

「って、僕まだ中学生ですよ!」

「勉強なら心配するな、九十九と俺が教えてやる」

いや、そういう問題じゃなくて、

「もちろん、ただでとは言わない。お前の中にある秘密を教えてやる」

僕の中にある秘密?

「教えて下さい!」

「んじゃ、入社してくれるんだな」

「・・・はい」

「それじゃ、教えてやるよ。最近お前寝不足だよな」

え?なんでそれを?

「それは、お前の中に{災厄}と言う能力が備わっているからだ。うちの会社はそんな奴を雇って、いろんな人の依頼を受けている」

「何で、僕の中に能力があるって分かるんですか?」

そう言うと、またすらすらと答え始めた

「そりゃ、お前昨日能力使ったろ」

え?

「まさか、お前自覚症状なしに使っていたのか・・・」

え?なにかまずいのかな・・・そう思っているといきなり指を鳴らした。

すると、廃ビルがいきなり闘技場に変わった!そして、もう一度指を鳴らすと大きな虎が出てきた!でも、さすがに本物では・・・

「本物だから、喰われるなよ~」

はぁーーーーーーーーーーーー!嘘だろーーーー!

僕は逃げに逃げまくった。だけどもうすぐで追いつかれる!

そんなときだった。

「助けてやろうか?」

どこかで、聞いたことのある声だった。

「助けて欲しければお前の中に力を見いだせ」

そうしていたら、虎に追いつかれた!まずい、やられる!

そう思っていると、いきなり腕が熱くなった。

「今だ!」

「スマァァァァァァシュ!」

ドゴォォォォン

虎の腹がクレータ状になり吹き飛んで行った。

「わんわん・・・すげえ・・・」

「こりゃ、いい人材だ」

「うわお」

そうして、廃ビルに風景が戻った。そして、正中さんが言った。

「よし、今日は秋口の歓迎会だ!」

二人から歓声が上がった。不思議な会社だけど、うまくやれそうだ!

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