第10話・王の受難
「ど、ど、どうしたことじゃ。これはいったい・・・」
ロボット王は、自分の身にいったいなにが起こっているのか、理解できないでいました。お尻のコードが、どんどん自分を引っぱっていってしまうのです。
「とまれ、とまらんか、このコードめ・・・」
ロボット王は、ロボット要塞から外に引っぱり出され、平原を引きずられていきます。王はなすすべもなく、ごんがらがんがん、がんがんがらごんごん、とひどい音をたてて転げまわるしかありません。その先では、見上げるように大きなエネルギー源が、何者か強大な力によって、ずず、ずず、と引っぱられていきます。
「誰か・・・誰か、エネルギー源をとめろ。・・・いや、とめるな、とめたら余が動けなくなってしまう。いや、そうじゃなく・・・」
宮殿の中心にあるエネルギー源の、すぐ隣に居をかまえるロボット王のコードは、極端に短くできていました。そのため、ロボット兵の大群に引きずり出されたエネルギー源に、彼もまた引きずられているのでした。
「たーすーけーてー・・・」
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