第3話-④

その時であった。一瞬世界がぼやけたかと思うと、頭をつかまれてビュンと回された様な、心地の悪い浮遊感を感じた。


「すまない、零士。君の身体と人生の時間、少しの間だけ、借りさせてもらうよ。」


まだ僕にはその事がどういう意味なのか、わからなかった。

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