邂逅、その後

第2話-①

放課後、僕はハルさんと一緒に下校している。個人的にはハルさんは、顔はかなりいいと思う。


「ねぇねぇ、零士くんはどうしてこんな時期に転入してきたの?」


「いや、ちょっとそれは……。」


「あー、聞いちゃマズいやつですか?」


「まぁそんなとこかな。」


「……なんかゴメンね。」

ハルさんがしょげた顔してる。感情が出やすい人だな。


「いやいや、気になるのは当然だよ。

こんな時期に転校してくるんだからさ。」


その後、ハルさんとはたわいもない話、例えば部活はどこだったのー?とか、得意教科はー?とか、まぁそんなところだ。


「じゃ!あたしここの道右だから。

また明日ね!」


「うん、じゃあね、また明日。」


「…ちょっと待って! あのさ、これから朝、一緒に登校って…どうかな?」

ハルさんの顔が赤い。


「えっ、あぁ、もちろんいいよ!」


「ふふ、やったー!ありがと!じゃあ明日ここに8時ね、約束だよ。

それじゃね~!」


「うん、バイバーイ。8時ね!」


そして、僕は夕ご飯を食べ、風呂に入って、予定通り早く寝ることができた。こうして、僕の中身の濃い転校初日は終わった。

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