第1話-④

授業が終わって、昼休み。

みんな遊びに行って、クラスには数人だけだ。だがなぜ……。


「なーなー、それでさぁ、それがマジでおもしれぇわけよ。マジマジ!

んでさぁ、そいつが……………………

ねね、聞いてる?零くーん?」


あんたはなんで教室に残ってんのーーー!

お前もヤンキーなら遊びにいけよ!屋上でもいって後輩からカツアゲでもして来いよ!!!なんで俺に……、

ハッ!そうか!俺を今のうちに手懐けておいて、それからじきにパシリになるのか! なんてこった…。


「なんだよ、瀬尾。」

ぶっきらぼうに言った。


「『瀬尾。』じゃなくてセオっちだろセオっち!約束したろ~?!」


「ほら~セオっち!!あんまり絡むと白沢も疲れちゃうよ!」


背後から声がした。


「あ、自己紹介まだだったね。あたし馬上春希モガミハルキってんだ!よろしくねっ♪ 松木戸ちゃんに聞いたんだけどさ、あたしと家近いらしい!だからさ、よかったらでいいんだけど、一緒に帰らない?」


「あーー!!ハルちゃん零くん狙ってるんだー!! 零くんこいつには気をつけろよ。こいつはな………」


バキッッ!ゴスッッ!バコッ!


「うっさい!黙れ金髪メッシュ野郎!」


瀬尾も悪いこと言わないな。うん。馬上さんコワイ。しかもこいつのお陰で今日だけでも大分友達増えたな。

もしかしたら、いい奴なのかも?

それと、馬上さんと家近いのか。せっかく誘ってもらったんだし、一緒に帰ろう。

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