追加補足 カクヨム内の流行と人気作品について

 自分で書いた文章を何度か読み直して、もう少し付け加えても良いかなと言う気持ちになりました。


 と言うのも今の所反論は無いけれども、自分の中では多少反論が来るだろうと思っていたからです。

 

 その理由の一つが「横浜駅SF」や「妹、分裂する」と言ったカクヨムでSFジャンルの流行があります。


 ほら、お前の言う事は全くもって違うじゃ無いか。単純につまらない小説だから読まれないのだ。


 もちろんそうだろう。自分の書いた小説はそれらに劣っているのだろう。


 そこを認めるのは別に問題ではありません。


 むしろそれらの流行が自分の言うweb小説のwebコンテンツ化を補強する材料でしか無いからだ。

 つまりwebコンテンツとしてクリックされやすく、拡散されやすいタイトルであった事がそれらがSFランキングで上位に着た理由だと考えるからだ。

 

 自分は「白百合の吸血鬼」を書いた後にもう一本中編小説を書いています。


妄想遊戯のガールズスキャット

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881004915 


 これは自分の執筆速度を上げるために品質を削ってでも早く書こうと思った作品だ。タイトルはボーカロイドの曲っぽい感じにしたいためにこうした。

 内容は「白百合の吸血鬼」の方が良く出来ていると思っている。評価してくれた方々には悪いがほどほどには酷い出来映えだ。


 ボカロの曲も同じようにwebコンテンツであるが、あっちで大事なのはイントロ3秒だろう。流行ってる曲はどれもキャッチーなイントロを持っているし、サムネで目を惹くイラストもある。web小説と同じような先鋭化もボカロで起こっている。残念な事に楽曲に関しての知識が無いのでこれ以上は語れない。


 しかしこの小説はボカロ曲では無い。ハッキリ言ってタイトルでは内容は判別不能だ。

 だが、あらすじはどうだろうか?


"どこにでも居る女子高生の大杉みのりは、化け物に襲われた所を鬼瓦ケイを名乗る少女に助けられる。イマジンと呼ばれる妄想を現実にする力を使いケイと二人で妄想に飲み込まれそうな人々を助けていくが。ケイの行動には裏があった。"


「白百合の吸血鬼」よりかいくらか内容がどういう物かわかるようになっている。しかし1話のPV43で総合計は317最終話に至っては2だ


 なお「白百合の吸血鬼」のカクヨム内での1話PVは175(途中で1話を変えたので変更前の1話のPVである)総合計で1752で最終話は48PVだ。


 掲載期間、ジャンル、品質の違いもあるので正確なPV比較にはならないだろう。しかしあらすじよりもタイトルの方がよほど重要だと言う事が(少なくとも自分自身がそう思い込む理由は)解って貰えたと思う。




 ところで、このエッセイの初日掲載した時のPVは11で星は0だった。

 自分を慰めるための文章であるためにPV0でも問題無いと言えば、問題ないが、どうしても他の人の意見も聞きたかった。


 そこで私はカクヨムとtwitterで交流している織田崇滉さん(先生とお呼びしたいが本人が嫌がっている為さん付けで許してください)

 に読んで貰うように頼み込みました。


https://kakuyomu.jp/users/takao

https://twitter.com/dateotopo1  


 書いているジャンルや執筆スタイルは全く違う人ですが、小説に対して真髄な思いを自分以上い抱いている方で、その姿勢を尊敬しています。

 何より尊敬できるのはカクヨム全体を盛り上げたいと言うその意思にあります。twitterの内容はカクヨムで執筆された小説に関してのRTが大半ですし、かなりの数の小説に関してレビューもしています。もちろん私の小説に関してやこの文章に関しても。


 しかしこの文章に関しては私がレビューを書いて欲しいと頼みました。

 

 もっと多くの人の意見を聞きたかったからです。あるいはお前の言っていることは妄想に過ぎないとデータ付きで反論されたかったからだ。


 織田さんは喜んで了承してくれて読んだ感想とレビューも書いてくれました。

 

 そのレビューを書いた後にPV数は1時間を待たずして30を越え、星も織田さんのを除外して9個に増えました。

 片桐真幌先生からもレビューを頂く事ができました。私は片桐真幌先生とはカクヨム内での交流は一切しておらず、レビューを書かれるまで知りませんでした。


 カクヨムのシステムではレビューを書かれるとトップページに載るようになっています。もちろん新着小説も載ります。しかしこの差をトップページで掲載された時間数だけで説明するのは若干無理があります。


 少し話を変えます。

 キャッチコピーについてです。


 本の題名や書店のポップには食いつきやすいキャッチコピーの法則性が存在するそうです。このエッセイに2つの理由とつけたのも、そのキャッチコピーの規則に基づいてわざと入れました。


 その中の一つにこんなのがあります。

「今売れてます」 「ランキング1位獲得」

 つまりこれは話題になっている。と言う事を顧客に伝えるキャッチコピーです。


 トップページの新着レビューは間接的にこのキャッチコピーを内包しているのでは無いかと自分は考えています。そこからさらにレビューがつけばさらにアクセス数は飛躍するでしょう。


 どうして人気があるのかと言えば、それが人気だからである。


 カクヨムで流行った非テンプレに関しては自分はそう思っています。

 一見して矛盾しているように見えますが、人間が話題性に飛びつきやすい性質上。話題である言う以上の話題性は存在しません。


 人間は人間が思う以上に論理的には全く動いていません。感情で動き、判断しています。理屈はその感情を正当化する為の手段にしかすぎません。


 全く別の話をしましょう。

 私が株に手を出して痛い目を見た話です(株取引として見たら少額でしたがパーセンテージで言えば50%以上減らしました)


 その株は赤字転落し、今後の成長性もさほど見込めないような株でしたが、すでに半年以上前に出ている材料を根拠にストップ高まで行きました。その時私は空売りのポジションに居た為に相当手痛い思いをしました。


 なぜそのような事が起こったのでしょうか?

 結論だけを言えば簡単で、買われているから買われたのです。例えその理由が仕手筋と呼ばれる意図的な株式の意図的なつり上げであったとしてもです。


 バブルであったとしても似たようなものです。買われているから買われているだけにすぎません。


 そのことに関しては「ウォール街のランダム・ウォーカー」について解りやすく詳細に書かれています。あまりに詳細に解りやすく書かれているために文章を引用しようとなると膨大なページ数を引用する必要が出てきます。


http://www.amazon.co.jp/dp/4532356873/ 


 株取引に興味の無い方でもバブルに関する歴史や、投資をなぜする必要があるのか、なぜ分散投資以上の投資方法が存在しないのか、についてデータを元に楽しく書かれています。

 読み物としても株に知識が無い方でも退屈しないように読めて、かつ実践的な投資の名書です。 


 この本の中では


 ITバブルの時にはITと関連づける社名に変えるだけで株価が5ドル上がる。

 TV番組ではポルノの話題とIT株の話題が同時に語られている。

 全く具体性の無い企業の株でも株として公開した瞬間に10倍以上の値段がついてしまう。


 と言った頭がおかしいとしか思えない様な話が、データもセットで出てきます。しかもこれは一例にすぎず、私が本をめくらなくても思い出せた話題の一部にしかすぎません。


 これが株式だけに限る話でしょうか?

 むしろ株式はこういった人間行動学の最先端を走る学問の一つです。そう言う発想をしなければ株式のランダムな動きに対して説明がつかないからでしょう。

 

 私はweb小説でも同じような現象が起こっていると思います。


 読まれているから読まれている。

 人気があるから人気がある。

 

 もちろんそこに行き着くための何かは必要でしょうが、しかしそのラインさえ越えてしまえばもう小説が何であるかなんて関係ありません。


 その事に関してはオレオ事件でカクヨムユーザーが一番把握しているように思えます

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