第1章 『運命が止まる日』
西暦2118年、人類は創造という名の技術を駆使し新しい都市を創りだした
『創造都市クリエイトシティ』
それが俺の住む都市の名前
俺の名前はクーロ・エルド
俺の住む都市はある装置の誕生によって生まれた。
その装置の名は
『創造具現化装置(クリエイト・リアリゼーションユニット)』
この装置の発表により、人間の技術・生活は劇的に進化した。
この装置は自分がイメージしたものを実体化できるという夢の装置だ。
だがすべての物を無制限に実体化できるわけではない
政府によって具現化構造種類(通称:リアリゼーションレパートリー)に
制限が掛けられている。
例えば箸、コップ、まな板、包丁など
生活に必要な道具は無限に実体化可能だ。
逆にお金と引き換えに得られる物
水、食料、車、自転車などはグース(この都市の通貨、1グース1円)と
引き換えに実体化可能というシステムだ。
そして俺はそのグースをユニットにチャージするため自転車を走らせている。
便利になったかと思えば移動手段が変わらないのは不便極まりないところだ。
「あっつい…‥」
そう呟いて、俺は腕に装着してる装置を起動させる。
「残金460グース…‥か、グースチャージ装置まであと20分…、はぁ」
ため息をつきながら俺は大好きな「トーピン茶」をイメージする。
ピー
甲高い精算音と共に、光が集まり具現化される。
具現化されたペットボトルを手に取り、キャップを開け
冷たい液体をあっという間に飲み干した。
「行くか…‥」
そう呟いて自転車を走らせた。
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