第18話 嗚呼、異世界大掃除

「ざまあみろ! こいつが来てからあいつらも来たんだ!」

「そういやそうだ! このガキが呼んだんだ! 山賊の仲間だ!」

「こそ泥の『異界人』め! 村においてやった恩も忘れて!」

「八つ裂きにしろ!」

「もう死んでるわ! 苦しめてやればよかったのに!」

「燃やせ!」

「骨も残すな! 燃えカスは糞壺に撒いてやれ!」

「山賊もたたじゃおかねえぞ!」

「勘弁してくれ! 勘弁してくれ!」

「黙ってろ!」

「ひい!」

「おい! あの鎧野郎は!」

「あいつあのガキから師匠って呼ばれてたぞ!」

「仲間か!」

「子供をぶってたわ! 可哀想に腫れがひいてないわ!」

「人でなし!」

「あに化け物を怒らせて村を壊しやがった!」

「皆! やめろお!」

「村長⁉」

「村長⁉」

「やめろってどういうことよ村長さん!」

「あ、あの私の意志ではありませぬ! 私はわかっています! むろんお渡しした依頼金―」

「きゃああ!」

「う、うおっ!」

「な、殴りやがった! やっぱり―」

「あんた!」

「こ、こっちにき―」

「ぎゃあ!」

「ぐええ!」

「や、やめろ落ち着け―」

「に、逃げろ!」

「来るなあ!」

「人殺しい!」

「ああ、家が! 家が!」

「やめてくれ!」

「お、俺は何も言ってねえ! あいつだ!」

「ふざけんな! あいつだ!」

「私は子供がいるのよお! なのになぐ―」

「おかさあああああん!」

「助けてええ!」

「いたいよおおおおお!」

「子供だけでも―」

「山賊がいないぞ!」

「バカ! それどころじゃ―」

「ひいい! ま、待って―」

「骨がああああ、飛び出てるううう! ヌウ先生! ヌウ先生! 怪我人だぞおお! いてえよおおおおお!」

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