第230話 交通事故

散歩の帰り道、現場に出くわしてしまった。

向こうから、スマホを弄っている母親と、ベビーカーを押している子供がやってきて。

おもむろにベビーカーを押していた子供が飛び出し、曲がってきた車とベビーカーが接触。

ベビーカーが横転し、中の赤ちゃんと子供がギャン泣き。

パニックを起こした俺は、慌てて現場から逃げた。

逃げてしばらくしても、薬を飲んでも落ち着かなかったので、仕事中の相方に電話したのだが電話の向こうの相方はそっけなく。


ファミレスで休憩しながら這う這うの体で帰宅したものの、その途中で無灯火の自転車とぶつかりそうになったので、今タイヤがあるものが全部怖い。


帰宅して、元気に過ごしているおもちを見て癒されたりはしつつ、何か雑多なことをしていないとパニックに飲み込まれそうだ。

一応先程よりは落ち着いてはいるのだが。


先月、おもむろにポトフが作りたくなって大量に作った。

ポトフそのものは2食で飽きたが大量だっただけに鍋に半分以上残ってしまい、トマト入れたりカレーにしたりして食べきった。

今日はおでんが作りたくなっていた。

交通事故のせいでそんな気分もどこかに行ったが、何かしていないと落ち着かないのでやっぱりおでんを作りたい。

が、そのためには具材の買い物に行かなければならず、とは言え外は怖い。

正確には対向してくるタイヤが怖い。


・・・もう少しおちついたら、買い物に行こう。

タイヤ怖いけど。

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