第190話 再び電車に乗れなくなった
昨日の話。
元気だったので、電車に乗って遠出する練習をしてみた。
行ったのは、友人によく連れて行ってもらっているところ。
2回ほど電車の乗り換えもあり、片道正味1時間ちょっとと、遠出の練習には程良い場所、のハズだった。
事実、往路は特に問題なく。
だが、問題は復路にあった。
改札口のことを考えて、改札近くの車両に乗ったら、昼間だというのに途中でどんどん人が乗ってきて、車内はちょっとした混雑状態。
俺は座っていたのだが、俺の前にはベビーカーと、ベビーカーに乗ってご機嫌にはしゃいでいる子供。
精神をゴリゴリ削られた後のターミナル駅は、昼間だと言うのに物凄い人混み。
そこが繁華街で春休みだということを失念していた。
駅内が怖かったので、バスで帰ろうと考え、駅を出たら、外も人混みで足がすくんでバス停まで行けず。
仕方がないので、戻って、電車に乗った。
が、そこで限界だった。
乗換駅で降りて、泣きながら吐いた。
吐いてから、仕事中の相方に電話した。
「繁華街の駅より、今いるところの方が人は少ないでしょ?休むなり何なりして、落ち着いてから帰ると良いよ。」
言われたので、1時間かけて歩いて帰った。
前日はカレーでも作ろうと思っていたけど、とてもそんな元気はなく、ぬいぐるみを抱いて布団に転がり、ぷるぷるしていた。
そして今日は、カウンセリングの日だった。
最寄駅には行ける気がしなかったので、隣の駅まで歩いた。
が、駅には着いたものの、改札を通るのが怖くなり、引き返してしまった。
帰ってきてから、仕事中の相方に電話した。
「カウンセリングは休んでも良いし、タクシー使っても良いし、無理しないように。」
少し考えて、電車は怖いけどカウンセリングが嫌なわけではないから、時間をずらしてもらって、歩いていくことにした。
のだが、途中で線路沿いを歩く道があり。
さしかかったところで、怖くなってしまったので、近くの駅まで戻り、タクシーを使った。
今日のカウンセリングの話は、電車の話が主になったが、昨日の自爆がなければ、最近は調子が良くて簡単ではあるものの焼きそば作ったりもできたことや、13本目になる記事も公開出来たこと、今は14本目を書いていることなどの仕事の話もした。
カウンセリングの1時間はあっという間で、でも話しているうちに落ち着いたので、気持ち風邪気味だったこともあり、ついでだからと病院に行った。
午後からの診察で1番乗りだったけど、後から細かいのが4人来て、泣いていたり騒いでいたりするものだから、15時からの診察開始までの10分間が地獄のようで長く感じ。
途中、耐えられなくなって、受付のお姉さんに、隔離された待合室で待たせてもらえないか相談したら、診察そのものを早めてくれた。
ありがとう院長先生。
診察は果たして風邪で、薬を貰って帰り道。
電車に乗る勇気はなかったのだが、途中までバスが出ていることを知ったので、バスで途中まで行き。
終点から、タクシーを拾って帰ってきた。
帰りのタクシーはハズレだった。
ナビはテレビ代わりで、お願いした場所を入力もせず。
「ちょっとそこ判らないなぁ。道判る?」
と聞いてきた。
判るけど、説明できるメンタルではなかったので、降りようと思ったら、発車しやがって、走りながらもう1度、「道判る?」と聞いてきた。
勿論メーターは動いている。
クレームをつける元気もなかったので、隣の駅まで行けるか聞いてみた。
それは判ると言うので、駅まで行かせ、そこから雑に説明して、あとは黙った。
途中、曲がるところを素通りされそうになったりと、さんざんだったけど、何とか帰ってくることが出来て、一息ついて、今に至る次第。
もうぐったりだ。
「躓くこともあるけど、何度も練習してこそ克服できるんだよ(意訳)」
と相方は言った。
その通りだと思うけど、じゃあもう1回チャレンジしよう、と言う気には、残念ながら今はならない。
むしろ、電車にも駅にも近づきたくない。
「一過性のものだと思うよ。」
とも言われた。
たぶん、そうだと思う。
それでも、今は、怖い物は怖いのだ。
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