第186話 病院とカウンセリングと薬

ツイッターのタイムラインに、うつの話が上がってきていた。

何の気なしに読んでいたのだが、その中に、どうしても引っかかる一文があった。


「うつ」だと分かったときに「『うつ』治療中」の人間に相談をしないこと。

彼らは100%「心療内科通ったって治らないよ」とか言い出すけど毒にも薬にもならないどころか治療を踏みとどまらせようとしてくるので、マジで興味半分に話し聞く程度にしておいたほうがいい。


というものだった。

俺は、驚いた。

と同時に、悲しくなったし、憤りも感じた。


絶賛「うつ治療中」の俺は、今迄1度も「病院通ったって治らないよ」などとは言ったことがないし、またそんなことは思ったことすらないからだ。


おそらくだが、うつ病は、罹患した本人に「病気を治す」という強い意思がないと、治るのにとんでもなく時間がかかる気がする。

病院もカウンセリングも、「ただ通っているだけ」の受け身の姿勢では、その効果を十分には発揮できないと思うのだ。

病院やカウンセリングは、治すための手助けは出来るだろう、でも、本人に病気と真っ向勝負する意思がなかったら、どうだろうか?


うつはとにかく気力がなくなる。

今まで出来ていたことが出来なくもなる。

そんな中で、「病気を治す」という強い意志を持ち続けるのは、ものすごくエネルギーが要ることで、俺だって相方をはじめ、友人たち、義実家など、周囲の手厚いサポートと温かい理解が無かったら、そのモチベーションを保ち続けることは出来なかっただろうし、今後、そういったサポートや理解が無くなってしまったら、簡単に挫けてしまうだろう。


治りたい、と思ってほしい。

周囲には、治ってほしい、と願いを持ってほしい。

それがあって初めて、病院も薬もカウンセリングも、効果が発揮できるのだ。

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