第159話 義母さまとデート

仕事が休みになったので、先日義母さまに「良かったらランチご一緒しませんか?」とメールしてみた。

返事は快諾だった。

なので、今日、ランチデートをしてきた。


行ったのは、駅前のデパートのレストラン街。

かつて働いていた会社の忘年会で、全国共通百貨店の商品券を貰ったのだが、普段デパートに行く習慣がないので、使い勝手が悪く、ずっと眠っていたのだ。

それを使って、贅沢に2人でご飯を食べてきた。


義母さまは非常にざっくばらんで、かつ優しく親しみやすい方なので、とても助かっている。

食事の時の話題は、避けては通れない俺の病気の話が主だったが、気遣いもあたたかく、何より「1年前と比べて表情が明るくなったね、良かったね。」と、喜んでくれたのが印象的で、俺も嬉しかった。


相方は急遽1泊の出張が入り、帰りが明日になると連絡があったので、その旨を伝えると。


「じゃあ晩ご飯の準備しなくて済むからラッキーだね!」


相方に、常々とても献身的にいろいろして貰っている旨も伝えると。


「そんなの当たり前。でも私(義父に)何もしてないけどね。」


と返ってきた。

息子、強く生きろ。


そんなお母さんなので、家は出がけに魔窟からちょっとはマシな程度に片付けたものの、それでも散らかってはいたのだが、まだしろたんをお披露目したことがなかったので、20分くらい歩くけど良かったらと家にご招待し、しろたんと遊んでもらった。

しろたんは寝ていたが、すぐに起きてきて、お母さんの指を舐めたり、手からひまわりの種をもらったり、撫でてもらったりしていた。

家に招いて、珈琲1杯出しただけで、大したおもてなしもしなかったのだが、「誘ってくれてありがとう。」と言って貰えたのも嬉しかった。

さらに、「また誘ってね。」とも。


お母さんがお母さんで、本当に良かった。

ありがとうございます。

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