第110話 ヤンデレている友人のこと
たびたび出てくるヤンデレている友人だが、実はとある理由から、2年前にこちらから急接近したのがきっかけで、もともとはそこまで密な付き合いのある友人ではなかった。
それでも急接近してから、彼は我々夫婦に対し、とても親身になってくれているし、今後も夫婦ともどもお世話になっていくのだろうと思う。
「俺が親身になれるのも、キミたちが夫婦だからだよ」と彼は言う。
罹患当初は意味が判らなかったのだが、確かにそうだろうなと落ち着いてきた今なら判る。
彼は親身になってくれつつも、一定の距離を保っている。
発症後暫く、俺が寄りかかりすぎても、それを上手に受け流しながら、ヤンデレている友人は距離を変えなかった。
一定の距離から、冷静で公平に見てくれる第三者が居ることは、とても心強い。
ヤンデレている友人の、相方に対する評価は極めて高い。
相方も、彼を良き友人だと考えている。
また、俺がヤンデレている友人に頼れるのも、実は「相方が居るから」だ。
だから、相方と彼が仲良くしてくれているのは、俺としても嬉しい。
相方が相方じゃなかったら、ヤンデレている友人が彼じゃなかったら、そして俺が俺じゃなかったら、多分3人という不安定な人数の関係は、あるいは歪で面倒くさいものになってしまっていたかもしれない。
そうならなかったことに、そして今後もそれは変わらないであろうことに、本当に感謝している。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます