第108話 相方のこと・2
第32話でも触れてはいるのだが。
先日、このエッセイを読んでいる友人から、「相方の扱い酷くない?(意訳)」とクレームが入った。
俺としてはそんなつもりはないのだが、複数の友人から言われたので(友人はその多くが相方と共通している)確かにこのエッセイの中では相方の扱いは酷いのかもしれない。
なので、おもむろに惚気る。
実は先日、入籍10周年を迎えた。
伴い、新しいペアリングを買ってもらった。
10年の月日はあっという間だったが、特にこの2年は、俺が病んでしまったことで、相方にとっては怒涛のような日々だったのではないかと推測される。
相方の気遣いは判り辛いのと、俺が極端に鈍感なせいで、折角の献身に気付かないと言うことがたくさんある。
気付けていないので、具体的なことが書けないのが申し訳ないのだが、俺がヤンデレている友人いはく「相方は凄い」のだそうだ。
どう凄いのか判らないので、とりあえず。
「もし結婚してなくて、付き合ってる状態で俺が病んでしまっていたらどうしてた?別れてた?」
と訊いてみた。
相方は即答で
「付き合ってたら変わらないよ、今と同じ、出来ることはするよ」
と、さも当然のように言った。
それは確かに凄いな、と思った。
俺が相方なら、多分別れている。
俺にとって結婚は生きていくための手段の1つでしかないのだが、そういえば、うつを発症してから、相方をより生かすために別れることを提示したところ、相方は強くそれを突っぱねた。
改めてその理由を訊いてみたところ。
「別れたくなかったから。そういう症状を抱えて別れて、その後どうするのさ?と思ったし、離婚しても後悔するし、そもそも離婚するメリットが何もないなと思ったから」
とのことだった。
それは離婚を切り出した当時の俺とは、真逆の考えだった。
そして2年間、そばに居て、支えてくれている。
これからも、当たり前のようにそばに居てくれるのだろう。
因みに俺が今、呑気にこれを書いている現在、相方は当たり前のように洗濯物を干してくれていた。
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