第43話 必要に迫られて

実はこのところ、毎月1回遠くまで遊びに行っている。

何をしているのかと言うと、LARPと言う遊びだ。

ヒトコトでLARPを説明するなら、皆で即興演劇をやるようなものだ。

これがまた、楽しい。

舞台が中世ファンタジー世界と設定されているため、それなりの衣装も着るし(と言っても俺の場合はほぼ普段着の重ね着コーディネートでそれっぽく見せているだけだが)その世界の住人として、魔法を使ったりすることが出来る。

LARPの説明とその魅力についてを詳しくしていると、とても長くなるので詳細は省くが、結論だけ言うと、楽しいのだ。


楽しいのだが、その会場はいかんせん遠い。

今で言うと、10km歩いた後で40分電車に乗らなければならない。


今まではそれなりに電車に乗れていたし、(朝のターミナル駅の人混みは魂が抜けるほど怖いのだが・・・実際ターミナル駅で30分は屍のようになっている)楽しいことは大好きなので頑張れていたのだが、前提の「それなりに電車に乗れていた」が崩れた。


崩れる前は、20分歩いて駅まで行って、2回乗り換えて会場最寄駅着、と言うルートだったのだが、今だったら早朝に出て歩ける範囲まで歩いて、その後意を決して電車に乗る方が多分楽だ。


先月は、相方に会場まで車で送迎して貰えた。

今月は、それがちょっと難しそうなのだ。


なので、LARPで遊びたかったら、「電車に乗れない」を克服しなければならない。

幸い、会場の最寄駅には友人が住んでいる。

彼女に会いに行く、と言う名目で、練習は出来る。


いきなり40分は難しいと思うので、徐々に、だが月末のLARPまでには、克服するという具体的な目標が出来た。

今は電車が通る音を聞くだけでも怖いのだが・・・。

ここは踏ん張りどころだろう。

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