第39話 ネガティブ思考

もともと俺はどちらかと言うとポジティブだった。

根拠のない自信があったし、我が強くて自分と他人をはっきりと分けていた。

それが、病んでから崩れた。


我が強いのは個性的と言う意味では変わらない・・・と思うのだが、何についても自信が持てず、ちょっとしたことですぐにネガティブ思考に入ってしまうようになった。


例えば、相方が仕事で忙しく余裕がない状態だったとする。

そんなとき、余裕がないのは俺のせいだと勘違い(と敢えて書くが)してしまうのだ。

そして、謝ってしまう。

謝られた相方は当然、何について謝られているのか判らなくて戸惑うし、そもそも余裕がないので、俺にまで気を配るのは負荷になる。

そして、負荷になってしまったことに対して、また申し訳なくなってしまってしまうのだ。

負のスパイラルである。


相方は、「○○してごめんなさい」のように、謝る理由がはっきりしていない「ごめんなさい」は要らない、と言うようになった。

以来、多少は頻度が減ったが、謝罪の言葉はつい口に出てしまう。

それは、口だけではなくて、本当に悪いと思うからなのだが、「今何で謝った?」と訊かれると、明確に答えられなかったり、勘違いだったりと言うことが今でも多々ある。

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