pool
空は厚い雲だけで出来ていた。見たこともないような黄土色の雲が、教室の窓一面に拡がっていた。空を見上げるクラスメイトたちが放つ、不安気な声が漂っている。今日の四時間目はプールの予定だった。きっと水温が二十度を切り、水泳の授業は中止されるだろう。雷鳴が光る中、冷たいプールに浮かぶ自分を想像した。更衣室で水着に着替え、並んで次々と消毒槽に浸かる。クラスメイトや同級生たちは荒天に怯えたり、または何も気にしないテンションではしゃいでいる。黄土色の雲の下、雷鳴が光り、いつか大きな雨粒が降り注ぐだろう。
下校時間には厚かった雲も散り散りになり、青い空が覗いていた。今日も
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