バベルの塔
「でもちょっと待って。ハンプティ・ダンプティと明日話すことが出来るかしら?」
私はふと思い当たることがあった。
「やれやれ随分とハンプティ・ダンプティの奴にこだわるんだね?もしかして気になっているのかい?」
エリックがぷうっと頬を膨らませる。
なんで彼は不機嫌なんだろう?
「だって私は粉々になった彼しか知らないのよ。そりゃあ気にもなるわよ。」
「まあね。」
「でもどうして誰も彼を止めようとしないの?」
「さあてね。大体、彼はボクが物心ついた頃からあの有り様だからね。」
「物心ってあなた一体幾つなの?」
「もう4歳だよ。」
エリックはこともなげに言う。
「エェーっ!?人間年齢に換算すると何歳くらい?」
「えーと・・・考えたこともないや。」
「そうでしょうね。私だって自分の歳がハリネズミ年齢で幾つかだなんて考えたことないもの。(そもそも人間年齢ですら憶えていない訳だけれど)」
大体、ハリネズミって幾つまで生きるものなの?めちゃくちゃ気になるけどそんなこと怖くて聴けるワケない。
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