私をオーディションに連れてって

「アハハハ、それこそがキミの知りたいパラドクスさ。では、今日の講義のお土産にこれをキミに進呈するとしよう。」

マッド・ディレクターはテーブルの上に置かれた果物かごから、真っ赤に熟した林檎を一つ手に取った。


「あらありがとう。とても美味しそうね。」

私は素直に礼を言ってその林檎を受け取ろうとしたところ、


「おっといけない。」

マッド・プロデューサーに、横からひょいと取り上げられてしまった。


“まあ意地悪ね!?”

私は思わず憤慨しそうになった。



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