私をオーディションに連れてって

部屋の中へ入ると、そこは一面真っ白に塗られたホリゾントの部屋で、隅には巨大なモニターが埋め込まれていた。


「ここは?」

初めて見る光景に思わず呟く。


「オーディションルームさ。」

慣れているのか、ハリネズミは小声で答えてくれた。


「ようこそ!」


対面から凛と響く声がしたので、ビックリして振り向くと、そこには黒と白のスタイリッシュなスーツ姿の驚くほどそっくりな双子と思しき男性が横並びに座っていた。

顔の造り、髪型、身の丈と寸分違わず、シンボリックに鏡写しの様で不思議な空気感を醸し出している。



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