ドラゴンに呪われた少女・番外小話

「竜の子よ、なぜくつろいでいる」

「休載だってさ」

「なに? わ、私の出番はどうした?」

「さぁ? 作者に聞いてよ」

「あら、リゼルじゃないの」

「姫様! お元気そうでなによりです」

「あなた、遊びに来たならわたしの所へ来なさいよ」

「いえ、その、そういう訳にも……」

「あなた、王国壊しに来たんでしょ?」

「いえいえ! まさかそんな滅相もない!」

「おいおい、リゼル。下町燃やそうとしてんだろ?」

「馬鹿を言うな、何故私がそのようなことを」

「いやだって、シャーリーがそんな未来見たって言うし」

「なっ! それは本当ですか姫!?」

「ええ、そうよ。わたしのシックスセンスで見えたの」

「わ、私が王国を燃やすだと!?」

「いや、ていうかあんた、そういう役じゃん?」

「ぐぬぬ……」

「そういやシャーリーはいつ合流するの?」

「それは――ネタバレですわね」

「あ、それもそうか」

「竜の子よ!」

「な、なんだよいきなり」

「私を倒せ!」

「はぁ?」

「そうすれば、下町を焼くこともあるまい!」

「いやいや、これから一応阻止するっていう話の流れなんだけどさ、あんた滅茶苦茶強いんだし」

「で、では! 無抵抗で――」

「阿呆か! 物語台無しにする気か!」

「だ、だが私が用があるのはもうひとr」

「ネタバレすんじゃねー!」(バキッ)

「ぐほぁっ!」

「あら、アイラ強いじゃない」

「本編でもこれだけ簡単にやられてくれれば、苦労しないんだけどね」

「リゼルは、どうしてそんな子になっちゃったのかしら?」

「……わ、私は力を求めて」

「それでドラゴンの力を? 阿呆だねー」

「ですわね」

「ひ、姫様まで!?」

「とりあえず、作者が戻るまで休憩だ。騎士長と酒でも飲んでゆっくりするか」

「あら、いいですね。わたしもご一緒します」

「シャーリー飲めるんだ?」

「ええ、大丈夫ですよ」

「で、では私も」

「リゼルは来なくていいから」

「なに!?」

「冗談だよ、騎士長と積もる話もあるだろうし、本編の打ち合わせでもしとけば?」

「うむ、そうだな。奴とは中々に馬が合いそうだ」

「てなわけで、お邪魔するよ」

「どういう訳だ」

「細かいことは気にするな」

「おい、勝手にウィスキーを――」

「あら、いいお酒あるんですね」

「姫!?」

「お邪魔してるわよ」

「コップが足りんな」

「何故リゼルまでいる」

「気にするな」

「んじゃ、飲むか」

「そうですね、打倒リゼルのために!」

「打倒リゼルのために!!」

「本人を目の前にして言うことか……」


 休載ということで、舞台裏のような小話を書きました。「こんなもん書いてる余裕あったら本編書けよ」というお叱りは御尤もです、はい……。

 近日中に再開予定です。しばしの間、お待ちください。

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