第2話 巡りながら不快感


あらすじ

ヒラメキにより誕生した死んだ目をした米(フキダシくん)が、

漫画家の俺に説明してくれるそうだ。

もう、何言ってんだろうね?ハハッ


「ダメなお前に説明してやんよ・・・

ちょ、タバコ吸いてえ 先によこせ」


不敵な笑みを浮かべ右手をクイクイやって強請ってきやがった。

「・・・どう渡すんだよ」

取り出したタバコ一本を妄想の生意気バカの口にグリグリ押し込んだ。

「いてえ!いてて、ちげえよバカが!描けよ!」

「ハァ?タバコをか?」

「ちっ、いってー・・・。あたりめーだろーがよ」

「どこの世界の当たり前だよ」


文句をいいつつ、でも面白そうなのでタバコを描いてみる。

でもやっぱりムカツイたので

彼の身長の3倍くらい

長くしたタバコを描いたあと、

少しの優しさで焚き火を描いた。

「吸えるか!!」

描いた無駄に長いタバコをハイキックで折った

「なんだぁ!あの焚き火は!あれで火をつけろってか?

付ける前に一酸化炭素中毒死するわ!!」

焚き火を指さしながら怒鳴っていた

ヤバイ面白いんですけどこの米

笑いが止まらん

「ハッハッハ・・。

悪かったな、呼吸してると思わんかったわ ほれ!」

折られたタバコと焚き火を消しゴムで無くし

通常サイズ(?)のタバコとジッポを描いてやった

「分かりゃあ、いいんだよ」

満足そうな顔で火をつけ吸っている

そして、だるそうに座り話し始めた


「よっと、本題に入るぞ? まずな、俺は幻覚でもなければ妄想でもねえ

マジな現実だ。受け止められたら次に進む」


濁っているにも関わらず真っ直ぐ真剣な眼差しで俺を見る。

「んー、まぁ信じられねえ・・・けどなぁ なんつーの?このマンガやら映画

みたいな展開?」

「フッ、普通だったらありえねーもんな。描いた絵が喋り出すなんざ

だけど普通じゃねえ思考に切り替えろ。」

「今んとこ驚きやらで鳥肌全開だけど次話してくれ」

ニヤリと笑い話しだす。もちろんこの絵が。


「うし。じゃあ話す。・・・この世界にな、漫画が腐るほどあるだろ?

んで、いっぱいのストーリーがあるわけだ。描き上げる人が思うがままの

夢や理想、空想、妄想を込めて。」

「うんうん。そうじゃないやつとかあるけどな ノンフィクションとか」

「でもちょっとは創作の部分もあんだろーよ。それに、想いも乗ってたら一緒だ」

「あぁ、少しくらいならあるかもなぁ。それで?」

「その、想いやらが詰まった無数のストーリーが未来を変えてしまう事態が起こった」

「漫画の世界のお話が現実世界に影響を~ってか?」

俺はB級にもほどがある展開じゃないだろうなと

皮肉たっぷりの感情で言う。


んなことよりこの急なシリアスを脱したかった。

ただでさえ、この訳分かんない状況だし、、、

夢なら早く覚めてくれ!


「大体合ってるっつーか、すげーなお前。さすが漫画家なだけあるな、底辺だけど」

「その止まらねぇ減らず口を消されたくなかったら続きを言えクソ虫め」

「・・・万年1ヶ月1万円生活が。つまりだ、


腐るほど在るストーリーにこの現実世界が感染しちまうみてーな?

いや、なんつーんだろうな。例えば・・・」

何か閃いた顔を浮かべた。金になる発明なら俺によこせよ?

「説明はお前がこっち来てからだ!」

一銭にもなんないけど一線を超える発明だった













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る