3.5話 : まさかの……!? ー宗介sideー


「宗介?」


「へい! 絶対そんなことはないから!?」




「何で桜井さくらいさんにはそんな顔すんの!?! 俺には??!?」とか思ってた俺は、桜井さんに声をかけられて驚いてしまった。


だって、いつも香樹こうきは俺の考えてる事、全部お見通しって顔してくるからさ。……てっきり、桜井さんもかと身構えちゃったわ。


でも、会って3、4日でそんな事があるわけなくて。現に、向こうも驚いた顔をしていた。




「え? あ、そう? ぼーっとしてる気がしたんだけど」


「ぁ……はい、そんなことありました」




俺は桜井さんに向けていた視線を泳がせた。

ハズいなぁ、もう。今日は散々な日だな、全くよぉ。とか口をモゴモゴとさせ、恥ずかしがっている俺の頭の上で柚香の声が漏れる。




「ぁ」


「ん?」




気になった俺は落としていた視線を上げる。

そこには少し頬が赤く染まった桜井さんの横顔があった。柚香の眺める方向を目で追うと、そこには香樹がいた。



























…………えっ?

ま、まさかのブラコンですか!?




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