第14話
しばらくシャムシャム村で槍の訓練をウェインさんとしていた。
力を与えられたとはいえ戦闘経験んが無いので、俺が死んでしまわない為の訓練だそうだ。
「違うそうじゃないない」
「じゃあどうしろっていうんですか?」
「槍と体を一つになったように動かせ」
ウェインさんの説明は下手なので、俺はがむしゃらに槍を振っている。
アルフレッドさんは心配そうに俺を見ながらウェインさんと同じように槍の指導をしてくれている。
といっても剣が専門なのであまり役には立っていない。
エリザベートさんは旅が始まるまでは、いつものように教会に行っている。
なんだかこのメンバーで大丈夫なのか心配だ。
旅なんてまだ始まってもいないし、同じ村に無駄にいつまでもいるのもなんかカオスだ。
「ウェインさん、いつになったら旅が始まるんですか?」
「山城が槍捌きがそれなりになったらだ」
「それじゃあずっと先ですよ」
「あの、僕とエリザベートさんがいるんでそんな心配することないと思いますよ」
アルフレッドさんがそういうと、俺はここぞとばかりにウェインさんにこういった。
「そういうことなら大丈夫ですよ。行きましょうよ、ウェインさん」
「ぐぬぬ、そういうことなら明日はじめよう」
「あ、それじゃあ僕エリザベートさんにそう伝えておきますね」
アルフレッドさんはそういうと教会の方に走っていった。
ウェインさんが心配そうな顔で俺を見て黙っていた。
「山城、私は万が一でお前が危険な目に遭うのが心配なのだ」
「大丈夫ですよ、本当にやばいと思ったら家に帰りますから、呪いって言ってましたけどウェインさん本当に男に戻りたいんですか?」
「ああ、弱体化したのが勿体ないからな」
「少女のままで強ければ問題ないんですよね?」
「そういう発想はなかったが、そのとうりだ。女のままでも強ければ問題ない」
野原でそんなやり取りをしつつ喋っているとアルフレッドさんが帰ってきた。
「大変です、2人共。村の近くにモンスターが出たみたいなんですよ」
「なんだって!山城行けるか?」
「あ、はい。大丈夫そうです。モンスター生で見れるんなら見に行きます」
「今エリザベートさんが教会から出てきたところですので一度合流しましょう」
「モンスターのいる場所はどこだ?」
ウェインさんが質問するとアルフレッドさんは慌てて答えた。
そうとうテンパってるな自警団なのにちょっと情けない。
「北の畑当たりです。エリザベートさんも見えてきたので案内します」
いよいよモンスターとの接触と戦闘が始まる。
俺はなんだか興奮してきた。
これぞ冒険のプロローグって感じで、ドキドキしていた。
一体どんなモンスターなんだろう?
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