第13話
俺とウェインさんとエリザべートさんの3人は自警団の施設の前にいた。
俺はドアの前にいる俺と同い年の少年に話しかけた。
「あのアルフレッドさんって今いますか?」
「あいつに用があるのかい?今呼んでくるけど何の用?」
俺は村長から貰った調書を少年に渡した。
少年はそれを読むと任せろと言って、ドアを開けて部屋に入っていった。
しばらく待っているとドアからちょっと頼りなさそうな青年が出てきた。
「ぼ、僕が自警団のアルフレッド・オーシャンです。村長の調書の通り、ギュフイまでエリザベートさんとあなた達を護衛しますね」
なんだか緊張しているようだった。
「私はウェイン・アースランド。女の姿だが呪いで元は男だ。よろしく頼む」
「あ、俺は山城健二です。戦闘経験はない素人なので足を引っ張ることになりますが、そこは若さで何とかしたいと思ってます」
「若さって何よ」
エリザベートさんの容赦のない突っ込みに苦笑いする俺がいた。
「安心しろ山城。力を与えた時はそこらの魔物には勝てるレベルにはなっている」
「そうなんですか、ところでウェインさん武器とか防具そろえないと旅に出れませんよね」
「それならジェネレーションタワーで嫌というほど拾ってきた。異空間に武器や防具を保存しているので好きに使ってくれ。ではここで出すぞ」
「村の山で出しませんんか?ここだと迷惑がかかりそうなので、ウェインさんって何者?」
エリザベートさんがそう質問するとウェインさんは答えた。
「闘神ウェインっと呼ばれていたこともある」
「えっ、あの1000対1で勝ったとかいう闘神ウェインですか!すごい!実在したんだ!」
アルフレッドさんは興奮気味にウェインさんには話す。
1000対1で勝とか何者だよ、ウェインさん。
「そんなすごい方には見えませんでした。失礼しました」
エリザベートさんも何故か頭を下げて謝ってしまった。
ウェインさんってすごい人なんだな。
この前は家で漫画を読んでゴロゴロしてた人なのに…。
俺とウェインさん、エリザベートさんに新しくメンバーに加わったアルフレッドさんの4人にはとりあえず景色のいい高台の小山に移動して、ウェインさんの異空間からでたジェネレーションタワーの落ちていてた装備の中から武器や防具を選んでいた。
やっぱりここは王道を行く剣にしといたほうがいいかなとも思ったが、アルフレッドさんが剣を使うので別の装備にすることにした。
あえて槍にしようと思い、俺はウェインさんに強くて扱いやすい槍を借りる事になった。
そしてしばらく武器の訓練タイムがあり、夜になるころには俺とウェインさんは村の宿屋に泊まることになった。エリザベートさんは村長の家にアルフレッドさんは自宅に戻った。なんだか槍を振り回してばかりで今日は汗を一杯かいた1日だった。
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