第27話「だいたいこんな感じ」そうかな…?
5月5日
祖母が昼間に二階から降りてきて、何ごとかと思ったものだから、部屋を出て聞いたら、玄関先の灯りがついているという。
そうか。
祖母は二階の部屋から外を見下ろしてたんだな。
一応、聞いてみた。
「どうして明かりのことに気が付いたの?」
「外を眺めていたったい」
「なんで外を眺めていたの?」
「なんでって……なんでも眺めるのが好きだからたい」
「なんで眺めるのが好きなの?」
とやっていたらあー、ついに黙らせてしまった。
うまい聞き出し方があったら、教えてください。
わたくしは出かけていた母が帰るのを、待ち遠しくて見てたんだと思っていました。
あるいは単に退屈だったのかと。
だけど祖母の口からはそんなこととは関係のないセリフしか出てきませんでした。
言わぬが花、の時代の人だからなア……。
☆☆☆
同日。
Today's voice・・
〇祖母と仲良くお話ができた。
〇おやつにアイスを母からもらった。
〇生ハムを久々に食べた。
〇ニャンコが生きている。
〇母が、土曜日ニャンコに点滴を打ってもらう、と言ってくれた。
×今朝、母が丸パンを差し出して、サンドされていた生ハムを抜いてから、
「普通のハムにしておくから、昼にレンジでチンして食べてね」
と言った。なので、わたくしは昼食には丸パンを食べました。そうしたら……。
夕方になって、食事を終えた後、母が急に、
「丸パンはおばあちゃんのだったのに……とろけるチーズが入ってるから、レンチンしてあげてよ」
と言いだす。正確に説明しない母が悪いと思うし、この後の展開もいい加減だ。
いわく、
「おばあちゃんのパンをレンチンしてあげてよ。とろけるチーズ入ってるんだから」
「とろけるチーズなんて、この暑さでとっくにとろけてた……あれ? こないだ、レンジの使い方教えてあげてなかったの?」
「教えたけど、まだ自信がないっていうから……」
「じゃあ、今ピザをレンチンしてみよう。私が食べる」
「今はいい」
「今、練習した方が良いと思いますが」
「今はいい」
納得いかない。明日は一人でレンチンできるって言うのかな?
後になってまた、わたくしのせいにするのは止めてもらいたい。
×ニャンコが今日も餌も水も受け付けず、胃液を吐く。
~今日のニーチェ~
…つまり、最初から限界があるのに、自分たちの判断が間違っているかもしれないということに気づかないでいる。これが人間であることの大小さまざまの宿命なのだ。
なんでニーチェはこんなことに気がつき言及したかというと、彼もまた人間としても偉大であった証拠なのだ!
(それにしても、なんでアインシュタインは当然のことを言うのだろう。きっとその時代には当然でなかったのではないだろうか……?)
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