第19話出演者の方へ

 今回の執筆に当たり、仮名でのご出演にご協力いただき、誠にありがとうございます。

 この場をお借りして、主人公、加東友香よりお礼の言葉をお贈りします。


 加東房子さまへ

 病気を抱えて転がり込んだ娘を受け入れてくれてありがとうございます。そして、いつもご心配をおかけしてごめんなさい。今でもずいぶんと逞しくなりましたが、これからも心身ともにより強くなってみせます。だから、もう安心してください。あなたさまには、いつかきっと自慢の娘だと世間に堂々と言っていただくまでに成長してみせます。


 森本ゆきなさまへ

 Kホテル入社時より厳しくも温かく見守ってくださり、言葉に表せないほど感謝しております。

 また退職後も後輩のことを気遣ってくださり、ありがたく思います。

 「遠くの親戚より近くの他人」ということわざが存在しますが、あなたさまはまさにそれです。

 今では遠く離れておりますが、この友香はあなたさまが夢を果たされることを楽しみにしております。

 現在ご活躍されていらっしゃるI県にいつか行ってみたいです。そのときはぜひよろしくお願いいたします。


 太田さまへ

 Kホテル入社時より、多くのことを学ばせていただき、現在はあなたさまの教訓がこの友香の宝物となっております。ただただ感謝するのみでございます。

 本当に、ありがとうございます。退職後も「いつも味方だよ」とおっしゃったときは涙が出ました。

 仲間思いのあなたさまのことですから、きっとその情熱で多くの仲間を救っていらっしゃることでしょう。

 後輩としてこの友香はあなたさまを応援しておりますので、どうか無理をされないようお気を付けくださいませ。


 森本先生へ

 一人の患者として、真剣に向き合ってくださり、ありがとうございます。専門知識を携えた方のご意見はこの友香にとって大変貴重なものです。また、慣れない病気に悪戦苦闘しながらも、こうして回復し安眠できるようになったのも、先生のおかげです。先生が教えてくださったポジティブ思考訓練、続けています。病院の往復で通る坂道の景色は同じはずなのに、まるで別世界のように感じることができました。あの忌々しい島も海も、今では自然豊かな美しい場所に見えます。重ねてお礼申し上げます。


 江原美紀子さまへ

 Kホテルへの就職から退職後まで、いつもこの友香の声に耳を傾けてくださり、ありがとうございます。

 江原さんからいただいた社会人としての知識は今後も活かしてまいります。

 また、発病当時に焦らないようにというアドバイスをいただき、心が救われました。江原さんのお立場は就職支援員でいらっしゃいますけれど、友香にとってはカウンセラーのような存在です。今後は強く逞しく生きてまいりますが、何か困ったことがあれば相談に乗ってくださるようお願いします。


 黒岩好昭さまへ

 就労相談員でいらっしゃるあなたさまとは、この友香が正社員の仕事を探しているときに出会いました。私の特技を見出だし、ホテル勤務を強く勧めてくださったことで、私には経験という貴重な宝物ができました。

 また退職後の相談に対して、親身に耳を傾るばかりではなく、本作品に一部しか描かれてはいませんが私の代わりに怒ってくださいました。恐怖以外の感情を失った友香にふたたび感情を取り戻してくださいました。

 本当にありがとうございます。


 原尾さまへ

 初めて病気を打ち明けたとき、きっと驚かれたことでしょう。どのように接すれば良いか戸惑ったことでしょう。この友香があなたさまのお立場であれば、おそらく混乱して誤った言葉を投げかけていたかもしれません。大事な友人を一人失うところだったでしょう。

 けれどあなたさまは、ありのままの友香を受け入れ、心配し、そして打ち明けたことに対して感謝までしてくださいました。当時の感動は今でも忘れられません。この友香にとって、あなたさまは貴重な友人です。なくてはならない存在です。

 本当にありがとうございます。

 今度はこの友香があなたさまのお力になれると良いな、と思っております。


 弁護士さま、カウンセラーさまへ

 H市に伺ったときは大変お世話になりました。お二方のお言葉で極度の我慢の不要性、及び裁判が勝利の絶対でないことを学びました。

 お二方とともに過ごさせていただいたのは、わずか二時間ですが、療養中の友香にとっては貴重な時間でした。

 いつか元気になった姿をお見せできればと願っております。

 本当にありがとうございました。


 読者の皆さまへ

 私の戦いを最後まで見届けてくださり、本当に感謝しております。

 一年というものは長いようで短いものです。けれどその間、私を含め全国の患者さまが病気と戦ってきました。心の病というのは、本当に辛いものです。症状はもちろんですが、周囲の理解を得られないこと、正しい知識を持った方がいらっしゃらないことが最も辛いのです。私、友香の場合は幸い受け入れてくださる方が多くいらっしゃったので救われましたけれど、必ずしもそうとは限りません。私が偶然恵まれていただけです。

 話は変わりますが、私の尊敬する方の口癖をお伝えしたいと思います。

 「神様は乗り越えられる試練しか与えてくださらない。それをどのような結果に招くのかは、自分次第」

 「一人で試練を乗り越える力を持つ者は一人っ子に生まれる。誰かの支えがなくては生きていけない者には兄弟を与える。結婚にしても同じことが言える」

 「やられたら、やり返せ!」

 ……最後は本当に口癖ですね。神様の言葉ではありません。

 長くなりましたが、皆さま本当にありがとうございました!

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