第26話

 「旅立ちの儀式」が行われる事が決まった。


 「旅立ちの儀式」とは、「消失」した人間が無事に「楽園」に辿り着く事を祈る儀式。ミキハの母親が入信している「世界教」、その主導で行われるものだった。


 そして、それが行われるのは、「旅立ち」への覚悟を決めた人物にのみ。 


 それは、つまり、ミキハがもう助かる見込みは無い事を示していた。

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