(アルザスの)ベラヴェカ、ベラベッカ
「フォレ・ノワール」でも少し触れたアルザスは、フランスの観光地として有名な地方です
フランスの北東部にあり、首都はストラスブール
縦に長い形をしている為、東はドイツとスイスに隣接しています
結果、歴史の中では幾度となくフランス領になったりドイツ領になったり――(詳しくはアルザス・ロレーヌ問題で検索)
その辺りの
(1984年までは日本の学校の教科書にも載っていたそうです)
ただ、元は
様々な場面において、ドイツの系譜が見られるみたいです(白ワイン>赤ワインの食文化、プロテスタント>カトリックの宗教……etc.)
そもそも、『アルザス』も『ストラスブール(独語:シュトラースブルグ)』も『ベラヴェカ』もドイツ語に由来した名称であり、アルザス語と呼ばれるモノもドイツの方言であるとか
もっとも、今となってはフランス語しか喋れない若者も多くなっているそうです
閑話休題、ここからが本題
最近、パティスリーでも見かけるようになった
日本だと「ベラベッカ」という表記のほうが多いかな?
それでも、知名度的にはまだまだ足りないのが現実
このお菓子を一言で説明しますと、ドライフルーツの塊です
材料的には「シュトレン」と似ているのですが……(ドライフルーツ、ナッツ、スパイス、発酵生地……etc.)
その大半を、
※『ベラヴェカ』を直訳すると『洋梨のパン』になる
見た目的にも食感的にも「シュトレン」はパン菓子です
あくまで、パン菓子の中にドライフルーツやナッツが入っている
対して、ベラヴェカは見た目も食感もドライフルーツが激しく自己主張しております
パン生地なんて、ドライフルーツとナッツを繋ぎ合わせる為だけに存在しているといっても過言ではありません
形としては、コッペパンや小さな
表面には大量のドライフルーツとナッツが浮き出ていたり、飾りとして塊のまま貼り付けてあったりします
(ただし、ドライフルーツとナッツをパン生地と混ぜ合わせず、包み込んだタイプもある)
どちらにせよ、見た目は可愛くもなければ美しくもないかと
表面は飴がけっぽくなっており、ツヤツヤしてはいるんですけども……
なんせ、元の色合いが黒から濃緑色と全体的に深くて暗い
少なくとも、子供心は惹かれないでしょう
一応、日本で売られているのは比較的鮮やかな茶色系統なんですけどね
食べ方は「シュトレン」と同じで、少しずつスライスしてからお召し上がり
そのお味は、ねっちょりとして芳醇
まさしく、凝縮されたドライフルーツの味わいが楽しめます
そのぶん、シュトレンやパネットーネの比ではないほどに人を選ぶことでしょう
このベラヴェカですが、日本だとパティスリーのほうがお求めやすい気がします
本来は、ブーランジェリーの分野なんでしょうけども……
どちらにせよ、フランスをリスペクトしているお店じゃないと見かけないかと
また、基本的に限定販売のお店が多いので注意が必要
このお菓子はドライフルーツを大量に使いますので、どうしたってお値段(原価)が高くなってしまいます
ですがサイズ的には小さいので、知らない人からすれば割高に見えてしまい――
(シュトレンと比べても値段が高く、サイズは小さい)
その上、ドライフルーツが苦手な人も多いとくれば売れるはずもなく
結果、数量限定販売に落ち着くという……
ただ企業は別として、個人店なんかは売り上げを度外視して、趣味的に売っているところも多いです
だから、興味のあるかたは買ってみて損はないかと思います
ベラヴェカはホットワインとの相性も良いので、クリスマスのオシャレで贅沢な「一品」にいかがでしょうか?
もちろん、紅茶のお供としても最高です
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