第12話 魔王、生贄を探す4
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たまに果実。
翌日も朝から食料を求めて歩き回ってそんな食生活を始めることになった訳だが、考え込まざるを得ない事実に気づく。
どう考えても摂取カロリーが少なすぎる。
何も満腹、腹八分までとはいかないが、せめて五、六分までには持っていきたい。今の感じだと三、四分が精々だし。
というか今のままだと食料探しだけで一日の大半を消費してしまうので何か効率的な食料を開拓していかなければならない。
人間供を探す為にも安定した食料が必要だろう。
実を言うと前日から心当たりはあったのだ。
それはつまりこの森の
何故見て見ない振りをしていたかと言えば、それらが完全に地面に落ちているという事実が今の自分に更にハードルが高い食べ方を強制するからなのだが・・・
地に落ちた団栗を食べることは果たして魔王の権威を地に堕とすだろうか?
いやこの一歩が人類撃滅のための第一歩なのだと語るに落ちた言い訳かもしれないが無理矢理自分を納得させ、一つの団栗を口に含んだ。
どうやってかは描写しない。
パキッ ぺキッ グニュ
・・・いまいち腑に落ちない味がする。
「何というかこれ・・・ちゃんと消化できるのかな」
生栗が食べれるという話は聞かないしこれも火を通さないと栄養にならないように感じる。
「火か・・・・・・」
そんな思案を巡らせていると空模様が怪しくなっているのに、鼻先に雨が当たるまで気付くのが遅れてしまった。
この世界に転生してから初めての雨だった。たいした雨ではないのだが
体に触れた雨粒がやはり腐敗し始めたのだ。
「うわっ!」
慌てて木陰に隠れる。
「雨が降ってる間は行動しづらいな・・・」
出来ないことはないが腐り水を身に纏っての食料探しなど気分の良いものではない。
灰色の空を眺めながら、ふと魔法で雨雲を吹き飛ばせないか試してみたくなった。
天空の雲に目がけて魔力を集中する。
「
雨雲の中に巨大な火球が誕生したかと思うと、周辺の雲も吹き飛ばし後には青空を残すばかりとなった。
予想以上の効果に喜びを覚える反面、何故天候すら変える魔力があるのに焚火の一つも起こせないのかと忸怩たる思いを抱いてしまう。
「何とか魔法を調整して火を確保してみるか」
丁度雨のおかげで出来た泥で
夜になる頃にはそれなりに集まるだろう。
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