第13話

「あれ、ですか?」

 詩織はシルバーメタルのレインコートの影から多喜に問うた。

「そうそう。あれですよ」

 多喜は古ぼけた前世紀の小さな建物を指差した。

 詩織から連絡を受け、多喜は昼間のうちに証拠物件を押収した。無論、当局には内緒の話である。どうということはない。証拠物件Aの発見が数日遅れるといった程度のことだ。本庁の資料室でお蔵になるより、ずっと有意義である。警察からの情報開示がない以上、部外者は盗み出す以外に手がなかった。多喜にしてみれば、今回はちょっと先回りして借りてきたという理屈である。必要な情報が得られたら、そのネタと併せて鑑識課の磯辺主査に、こっそり渡すつもりだった。

 VADSに確認させたところ、鍵、便箋からは、石見庸介の指紋と表皮細胞以外、採取されなかった。郵便の流れも、通常の手続きで差出人不明の転送が採られている。不審な点はない。

 詩織の探偵ごっこの一切も聞き出していた。レンタルオフィスのURL検索履歴の件は、なかなか興味深いものだった。ホームページの閲覧履歴という、法的には何の根拠もないものだが、石見庸介の関心事を量る良い資料と言えた。一つはっきりしたことは、庸介が大嫌いな妹、詩織に宛て、何かを託そうとしたことである。

 封入されたディンプルキーの出所はすぐに突き止められた。登録番号(CVP-Q144-6024A)は旧式のコインロッカーだった。都内では数箇所しか残っておらず、二つ目でヒットした。場所は渋谷区宇田川町。(モンスターピンク)の目と鼻の先である。

 で、早速やって来たのだが、困ったことに詩織が現場検分に立会うと言い出して聞かなかった。昼間の探偵ごっこで調子付いたのかもしれない。危険はないと思うが、民間人を巻き込むのは御法度である。しかしながら、多喜は詩織にせがまれ、渋々了解してしまった。多喜が同意したのは他でもない、コインロッカーから現れるであろう、次なる生化学のなぞなぞが、自分に解けるとは思えなかったからだ。  彼女が傍にいれば、適切なアドバイスを受けられる。

 そう踏んでのことだった。


 時刻は午後七時を回り、生憎の土砂降りとなった。待ち合わせは、目的地に近い老舗デパートのエントランスと決めた。詩織は時間通りに現れた。シルバーのハーフ丈のレインコートに揃いのブーツ。ピスタチオグリーンのビニール素材のミニスカート。青紫色に蛍光する傘の柄に照らされた彼女の姿は、ショーウィンドウのマヌカンそのものであった。一方、多喜はというと、相変わらずの黒革ジャケットにチノパンというスタイルで、大きな黒いこうもり傘を差していた。

 目的地までは五分と掛からない。


「あの建物の奥に、コインロッカーがあります。庸介さんが送った鍵が、ぴったり合うやつがね」多喜は指差して言った。

「はい………」

 詩織は気乗りのしない返事をして、胡散臭い表情で建物を見上げた。

 小さな建物だった。四階建ての集合ビルである。二十世紀も中頃という感じの古び方だった。全体が煤けていて、黒カビが繁茂した路地裏の壁面と溶け合っている。この国の高度成長期時代の遺物であろう。土台から数段のステップがあり、ひび割れたタイルの土間に続いている。ファサードを支える二本の支柱は四角いレンガ造りで、年月の灰燼を吸い込み色褪せていた。戸口にドアはなく、突き当たりに赤く光る非常灯が見えた。暗がりには息切れした蛍光灯が瞬き、うっすら透けて、列になったロッカーが浮かんでいた。

「さて」 と、多喜が詩織に声を掛けた。

「………」

 詩織の返事が返ってこない。

 どうやら少し怯えているらしい。自分で言い出しておいて、引っ込みが付かなくなったか? 多喜は意地悪く気付かないふりで詩織の背中を押した。

「行きましょう」

「あ、あの………」

 蚊の鳴くような小さな声だ。詩織の助けを求める目が多喜を仰いだ。

「どうしました?」と、多喜。

「私、ちょっと………恐いかも、です」

 多喜は片方の眉を吊り上げて見せた。

「何、大丈夫。私を誰だと思ってます? (夜の盾)ですよ」

 言葉に後押しされ、詩織も仕方なく笑顔を作った。

「そ、そう、………ですよね」

 二人は、降り注ぐネオン光を反射する雨垂れを抜け、影の如く沈む建物に近付いた。コンクリートのステップを登る。ステップには古ぼけた滑り止めが付いており、真鍮製のレールがちらりと見えた。だがそこに本来詰まっているはずの赤い合成ゴムは風化し、朽ち果てていた。

 入口を潜る時、饐えた動物臭がした。ネズミか、はたまた猫の死骸か。詩織がはじけそうなほど怯えていたので、多喜は黙って通り過ぎた。多喜は詩織の手を引き、蛍光灯の明滅する廊下を抜けた。外に比べれば乾燥していたが、古タイヤと機械油が混ざったような不快な臭気が漂っていた。詩織はレインコートのフードを鼻先で留め、少しでもここの空気を吸うまいと抵抗しているらしい。

 多喜は大きなこうもり傘を丁寧に畳むと、きちんと巻いてホック止めした。それからベルトに差したシュアファイア社製LEDフラッシュライトを取り出した。警察時代が懐かしい官給品である。黒く、細長く、そして固い。アルミ鋼材6020-T8から削り出された警棒並みの代物ある。その一つを点灯させ、詩織に手渡した。 「ロッカー番号を探してください。六〇〇〇番台の列です」

 詩織は黙ってライトを受け取ると、おっかなびっくりかざしながら、列を探し始めた。多喜も同様に動き出す。ロッカーの大半には赤のパイロットランプが付いていた。時間料金が延滞しているという印だ。これだけの数、一体誰が、何を入れているのだろう? 

 世の中、わからないことだらけだ。

 最初に多喜が見つけた列は(CVP-Q144-3021A)。右隣りの列が二〇〇〇番台なので、左の方となる。三つ隣りに移動すると、詩織のかざすライトに出会った。 「おっと、要領いいですね」

 多喜のコメントに詩織がうなずいた。

「良く言われます」

 二人は六〇〇〇番台の列を両側から辿って、目的の扉を見つけた。

 多喜はフラッシュライトで、錆の浮いた扉の打ち出しプレートを読んだ。

「CVP-Q144-6024A、間違いないですね」

 二人は顔を見合わせると、小さくうなずいた。

 赤いパイロットランプの数字を確認すると、600と読めた。六百円の超過料金ということだ。三日分である。つまり石見庸介は三日前にここに何かを入れた、ということになる。三日前は十月四日、事件当日だ。

 多喜はジャケットのポケットを探り、五百円玉一枚と、百円玉一枚を取り出した。そしてメッキの剥がれたスロットに投入した。

 多喜は詩織を振り返り、声を掛ける。

「鍵を」

 詩織はウエストに巻いた小さなポシェットから、黒い握りの付いたディンプルキーを取り出した。多喜は白手袋で鍵を受け取ると、鍵穴に差し込んだ。

 差し込んだ途端、ピッという電子音が鳴って、パイロットランプがグリーンに替わった。機械式のモーター駆動が小さく唸り、扉は自動的に真ん中から開いて、後方へ退いた。

 多喜はライトでロッカー内部を照らした。

 トランクや鞄、何かそうした具体的な物体を期待したのだが、外れだった。しかし、空っぽだったわけでもない。

 ロッカーの箱の突き当たりに、テープ留めされた紙切れが一枚。

 多喜は慎重に粘着テープを剥がすと、二つ折りにした無漂白の茶色い用紙を開いた。

「ライトを」

 多喜は詩織に催促した。

 詩織は身を乗り出して用紙に食い入った。多喜の鼻先に、甘い柑橘系の香水が香った。

 多喜は首を傾げた。

「何か貼り付けてますね。何だろう?」

 二つ折りにした用紙には、何かのプリントアウトが切り取られ、糊付されていた。記号が並んでいる。


Oct3/4、Sox2、Klf4、c-Myc


 と、読める。読めるとはいっても、それは文字通りの意味だ。多喜には皆目見当が付かなかった。最後に記された(c-Myc)の文字は斜線で消してあり、文字の下に、これは明らかに庸介の筆跡であろう悪筆で、(五番目は?)と記されていた。


(五番目は?)


 更にその下、少し離れた場所にボールペン書きで、文字がしたためられている。


(クラブ・ブルー・プラネット)塚本 武・コーディネーター。


 並んで住所まで書いてあった。新宿二丁目付近、歌舞伎町の界隈だ。

 庸介の謎掛けに、多喜は完全にお手上げだった。

 多喜は唸り声を上げると、詩織に問うた。

「何の事か、わかりますか?」

 詩織はしばらく眺めた後、小さな声で囁いた。

「これはヤマナカ・ファクターです」

「何ですって?」

「二〇〇七年に京都大学山中教授のグループが突き止めたものですね。iPS細胞の初期化に必要な四つの遺伝子、初期化因子と呼ばれているものです」

「初期化因子? 何ですか、それは?」

 多喜は眉をひそめ、頭を振った。

「………四つ目が消してありますね。それに、ここに書かれている(五番目は?)この意味は?」

 多喜は詩織の表情を伺った。詩織は人差し指を頬に添え、考え込んだ。

「四つ目の斜線の意味はわかります。でも、何でしょうね。五番目? そんなもの聞いたことがないわ」

 詩織がその場にしゃがみ込んでしまいそうなので、多喜は彼女の肩を叩いた。 「とりあえず、出ましょう。………ここは考える場所じゃない」

 多喜はポケットから小さめのジップロックを取り出し、紙切れを収め、密封した。


 饐えた動物臭のする入口を出ると、詩織が大きく深呼吸した。

「ああー、死にそう。………私、探偵家業は向かないですね」

苦しそうに詩織がフードの前を外した。その様子に多喜はにやりと笑うと、

「女には向かない職業、ですか」

 と、茶化した。詩織は悪びれる風もなく肩をすくめ、あっさり同意した。

「全く、その通りです」

 詩織は土間のひび割れたタイルに立ち、傘をほどこうとした。その時だった。水たまりを踏む、複数の足音に気付いた。

 黒い人影が三人。暗がりから現れた。

 どうやら男の一群らしい。影が大中小と揺れている。

「何です?」と、詩織。

 多喜は詩織を制すると、警戒した。

 いずれも若い男だった。雨合羽のフードから覗く、皺の無いすべすべの肌。青白く血色が良くないのは、寒さのせいだけでもあるまい。いわゆる(近頃の若者たち)だった。学歴もなく、職にも就かず、政府の援助金にすがって生きる無産階級者。手厚く保護された浮浪者、そういっても差し支えあるまい。この頃では文盲も多くなって来ているとか。彼らの未来は、限りなく闇に閉ざされている。

 多喜は遠目に観察して判断を迷った。

 ただのチンピラだろうか? いや、………多喜は彼らの雨合羽に注意を向けた。羽織っていたのはナノ・ゴアテックス製の戦闘雨具だ。周囲の環境をトレースし迷彩化する、現代兵装である。降り注ぐ雨垂れに霞む風景が外套表面に映り込み、ぼんやりした人影に仕立てている。無産階級のチンピラが、そこらのゴミ集積所から手に入れられるような代物ではない。

 誰かから渡された装備。そう見て間違いあるまい。

 三人の男達は、建物の正面で止まった。

 多喜は一段高くなった土間から三人を一瞥した。右端にいた小男が甲高い声を上げた。

「に、兄さん、兄さん………」

奇妙なビブラートのある、子供のような声だった。

「………あ、あんたら、今、そ、そこのロッカーに、い、いたよね? いたよね?」

 フードの陰から顔が覗いた。四角い鰓の張った面立ち。低い鼻筋。小さく半開きのまぶたが細かくチックしている。生気のない口元が引きつれ、めくれた。どうやら笑顔を作ったらしい。

「そっちの、お、お姉さん、か、可愛いねえ………」

 引きつれた口元から更に顎が前へと迫り出し、醜悪な表情に拍車を掛けた。詩織が後ずさるのがわかった。

「な、何してたのーかなー? おっおっおっ、おっ楽しみかい?」

 並んだデブとサングラスが下品な声色で笑う。よくよく見ると三人三様、揃って阿呆面だった。チビ合羽は少し会話に難ありの様子で、吃音の気がある。

 詩織が怯えて多喜の袖を掴んだ。

「多喜さん………」

 多喜はそっと彼女の右手を握り返した。そして小声で呟く。

「ただのチンピラですよ。下がっててもらえますか?」

 詩織は多喜に押され、ファサードの影に隠れた。

 多喜が男たちを無視して知らん顔していると、チビ合羽がわめき始めた。

「い、いたのかって聞いてんでしょが! ど、ど、どうよ? 苛々、させないで、く、くれるう!」

 チビ合羽の震えは、まぶたから全身に広がった。震える袖口から雨粒が滴り落ちる。

 多喜は顔を歪めて妙な表情を作ると、チビ合羽に言い返した。

「苛々してんのかい? ええ?」

 多喜の低い声が通りに木霊した。

 三人の薄ら笑いが、はたと止まる。天使が通った。

 チビ合羽の罵声が雨音を遮った。

「お、俺の話に答えろってんだ。………な、な、な、なめてんのか?」

 チビ合羽はそれなりに凄んだが、多喜はどこ吹く風だ。ちょっとばかり肩を動かした。

「なめちゃいないさ。チビのお兄さん」

「チ、チビッ?………」一瞬、チックが止まった。

 多喜は土間の影の中で腕を組んだ。眉を持ち上げ、口の端で皮肉っぽく笑う。 「確かにロッカーにはいましたよ。………さあ答えたぜ。満足か?」

 チビ合羽は押し殺した怒りに震えていた。

「チビッて言っちゃ、チビッて言っちゃ、………だ、駄目でしょ?」

 多喜は首を傾げた。そして更に煽る。

「気に入らなかったかい、チビ太くん?」

 チビ合羽は腕を振り回して激昂した。

「黙れ! う、うるさい。上からもの、………言ってんじゃ、ねえ」

 多喜は初めて気付いたという風で、両手を広げ優雅に詫びた。

「これはこれは、………そりゃ悪かった」

 多喜はステップを降りると、降りしきる雨の路上に降り立った。降りてみたところで、チビは相変わらずチビ太なままだった。多喜は客観的に驚き、それが顔に出た。

 凄くチビだな、こいつ。

 多喜は小馬鹿にした態度で見下ろした。

「しかし、無産階級のお前らが、俺に説教とはな。笑わせるぜ」

 多喜のあまりに堂々とした態度に気押されしたか、三人はちょっとひるんだ。チビ合羽だけが何とか虚勢を保った。

「ロッカーで何か見つけたろ? そ、そいつを、寄越しな」

 多喜は白々しく鼻の頭を掻いた。

「さあて、何か見つけたっけかな? 良く覚えてないな」

 チビ合羽は、もう切れそうだ。

「う、うるさい! 早く寄越せ! 刻まれ、てえのか!」

 突如、チビ合羽のポケットから飛び出しナイフが現れた。スプリングが刃先をはじき出し、カチリとロックされる。刃渡り十二センチといったところだろうか。並んだデブとサングラスもほぼ同時だった。三人が慣れない手つきでナイフを構えた。背後で詩織の、ヒッ、という悲鳴が起きる。

 チビ合羽は満足そうに震えるまぶたを見開いた。不気味な青白い面立ちが一層際立ったようだ。

「さ、さ、さ、さっさと出して。それとも、こうか! こうか!」

 と、チビ合羽が素早くナイフで刻む仕草をする。シャドウボクシングのような動きが、ひどく間抜けに見えた。

 多喜はようやく両手を上げた。

「あー、わかったよ。俺たちが手に入れたものが欲しいんだな。わかった、わかった。………でも、その前に俺も聞きたいことがある」

 多喜は沈黙すると、こうもり傘を巻き絞った。

「お前ら、誰に頼まれた?」

「な、何?」

 顔を見合わせる三人。多喜は淡々と、諭すように続けた。

「その合羽、そこらで手に入るもんじゃないよな? それは陸自御用達の戦闘雨具だ。ついでにそのナイフも安いものじゃない。誰かに、恵んで貰ったのか? ン?」

 チビ合羽の吃音が、緊張で余計にひどくなった。

「だ、だ、だ、だったら、ど、ど、ど、どうだってえの?」

 多喜は眼力を効かせ、詰め寄った。

「頼まれたんだろ? ああ?」

 ついにチビ合羽が切れた。

「お前に、か、関係ねえ!」

 多喜は傘を構えた。

 チビ合羽は奇声を上げ、多喜に切り掛かった。

 刃渡り十二センチで何するつもりだ? 

 多喜はきっちり巻き上げた黒いこうもり傘を、チビ合羽の手首に勢い良く振り下ろした。金属のはじける乾いた音。ナイフは真っすぐに落下して、チビ合羽のつま先に深々と刺さる。

 耳を聾する、甲高い悲鳴。

 チビ合羽はその場に崩れた。

 一瞬、凍り付いた二人に、多喜は声を掛けた。

「ほら、行くぞ!」

 多喜はデブに向かって傘を放った。デブは反射的にそれを掴んだ。棒立ちのまま足下が、がら空きになる。多喜は一瞬で身を沈めると、無防備なデブの脛を正面から突き蹴りした。パキリと関節の砕ける嫌な音がする。巨体がどうと倒れるのを見計らって、掴んだ傘を足ですくい上げた。傘はうまい具合に多喜の手元に落下した。素早い動作で一回転させると先端を掴み、木製の固い握りをサングラス男の鼻先に叩き込んだ。黒い安物のレンズが粉々に砕け、雨の路上へ吸収された。

 攻撃は三手で終了。四秒半ほどの格闘だった。

 路上には戦闘雨具の素人が三人、転がっていた。

 多喜はおもむろにこうもり傘を開いた。それから詩織を振り返った。

 血の気の失せた詩織が、恐る恐る影から顔を出す。

 多喜は濡れたジャケットを払いながら笑顔を見せた。

「さて、コーヒーでも。………いかがです?」


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