「性転換」という独特な切り口から描かれる物語は、読者に「自分だったらどうするか?」と考えさせるものだと思います。「そんなことありえない」と切り捨ててしまうのも一つですが、ここで想像力を働かせると、「友情」とは何か、「愛情」とは何か、そうした部分に違った光を当てることができるのではないかと思います。これはある意味、「異性間の友情は成立するか?」というテーマに通じるものがあるかもしれない……そんなことを思いました。