【詩作手帳】旅人は今日も嘯く

願い事を一つしました

弱点って誰でもあるよね

例えばいつも真面目なあの子も

”怖いのニガテ”なんて知ったら

何だか距離が縮まる気がした

ならきっと僕と君の距離もそう

何かを共有することで無くなって

妙な気まづさも

話しかける勇気も要らないくらいに

なってくれるのかな

願い事を一つしました

”君の中の僕を教えてください”

現実とのずれを治せたら

これからもあの笑顔を見続けられそうだから

強がってしまうことってあるよね

例えば昨日までのように話せなくって

うまくいかなくても

”大丈夫だ”って言い聞かせる

僕はそう弱虫なんだ

でもきっと僕の感じる苦しさも

少しくらい君は分かっているかな

いや分かるくらいかそれで泣いてるかも

「ごめんね、こんな僕ばっかりに」

願い事を一つしました

”君の中の僕になりたいです”

そしたら君を悲しませることもなく

あの笑顔を失わずに済みそうだから

「唐突な雨でさえゆるせるような人になりたい」と

うつむく僕に君は笑いかける

「そんな時は一緒に入れてあげるから」

願い事を一つしました

”もう二度と願わなくていいように

君を信じられる人になりたい”と

今日も隣で笑う君へ

僕は何をしてあげられるかな

そんなことを悩む僕に君は

「あなただから好きなんだよ」と言う