ちょっと早い修学旅行生たち(中1)前編

 小学校6年生の時から主治医に「中学生になったら検査入院しましょう」と言われていた。


 持病の原因がよく分からなったので、そういう話になったらしい。

 当時、主治医は優しい笑みを浮かべてこう言った。


「入院は夏休みに10日間くらいだけだから」


 だから私はてっきり10日間だけ検査入院するだけなんだ、と思っていた。

 

 そして中学1年生の夏休みがやって来た。


 中学生になって初めての夏休み。

 本来だったら何して遊ぼうかなー? とか、お祭り行こう! とか。


 夏のイベントにワクワクする。


 ……しかし私は検査の入院のため

 地元から電車で1時間ほど乗り継いだ所にある、大学病院へ母と向かう。

 

 病棟は中学生なので小児科。


 病室には女の子ばかりの4人部屋。


 私はドア側の一番隅のベッドだった。


 同じ病室の3人の女の子は、もっと前から入院しているらしく、思い思いの事をしている。


 検査入院なので、基本的に私は元気である。

 他の子達も、検査入院なのだろうか。

 パッと見で辛そうな子やベッドに横になっている子はいない。


 だからこそ、新参者の私は疎外感。

 ベッドの横にある椅子に座ってぼんやりしていた。


 そして、病院に着いたその日。

 主治医の先生から衝撃的な言葉を聞かされる。


「夏休みいっぱい入院ね」


 え? そんな話は聞いてないけど……。


 10日間って言われてたけど夏休みいっぱいって言ったら。

 1ヶ月以上、入院ってことか!


 母はその後、遅くなる前に帰った。

 なぜならこの時期、農家は忙しいからだ。

 母いわく「忙しいから、そんなに来られないよ」と言われた。


 いや、むしろ母も泊まってくれるのかと(10日間くらいだと思ってた)


 だって小3の時に肺炎で入院したときは付き添ってくれたから!(13歳です)


 1人ぼっちでこんな遠い場所に入院?!

 しかも1ヶ月以上も?!


 こうして私の夏休みは終わった。

 この暗い病院で孤独に過ごすのだ(違います)


 そんなわけで大したネタじゃないけど、長くなりそうなので次回に続きます!    

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