ベルトの改造

 この頃の変身ベルトは、以前のものに比べると胴回りがいくらか太くても入るようになっています。

 また、大人が装着出来るように延長用のパーツと言うものが売られていたりもします。

 そして、大人用のベルトとしてCSシリーズやCSMシリーズもリリースされています。

 劇中のデティールやベルト部分をほぼ完全に再現し、アジャスターによって胴回りの調節が出来るようになっています。

 しかし、お値段は高いです、軽く一万円は超えますし、完全予約受注ですので予約期間を逃すと中古品が出回るのを待つしかありません。

 中古品を運よく見つけたとしても、予約時の値段を越えるものが殆どです。私が実際に中古ショップで見掛けて確認した中ではキャストオフするカブトムシをモチーフにしたバイク乗りのCSMベルトが約二倍のお値段で売っていました。

 約二万五千円……お財布にかなり響きます。

 また、CSMは全てのバイク乗りのベルトが実装されている訳ではありません。最近のバイク乗りやサブのバイク乗りに関してはCSMとして実装されていない場合が殆どです。

 なので、そう言ったバイク乗りのコスプレをする場合、子供向けのDX版を使わざるを得えません。

 その場合、どうしてもベルト部分が劇中と違くなってしまいます。

 いくら延長パーツを用いて自分の胴回りに合せても、ちょっと違うなぁ、という感覚が拭えません。

 少しでも劇中に近付けたい。

 一体どうすればいいか?

 そういう時はベルト部分を一から作ればいいのです。

 はい、という訳でベルト部分の延長もといベルトの改造について説明していきたいと思います。

 バックル部分はそのままDX版を使い、なるべく劇中に近付け、更に自分の胴回りにフィットするベルト部分を作成を行う事により、本物っぽく仕上がります。

 さて、そのベルト部分に使う素材ですが、まずは残酷な天使のテーゼが聞こえてきそうなシートを使います。これはベルト部分に使うには程よい厚さです。

 逆に、ジョイントマットでは厚過ぎるのでベルト部分には不向きです。なので、ベルトの作成には残酷な天使のテーゼなシートを使いましょう。

 次に、布です。これはサテン生地よりもエナメル生地を使用した見栄えが方がいいでしょう。

 他にはそれなりに固く柔らかいPPシートと呼ばれるものが必要になってくる場合があります。これは百円均一で購入出来ますので、必要な場合は購入しておきましょう。

 後は塗料です。スプレーや油性ペンで色を付けたり線を引いたりしましょう。

 では、作成手順について説明していきます。

 まずは、自分の腹囲を計測しましょう。

 ただし、直に測るのではなく、衣服の上から測りましょう。

 コスプレする際はスーツを着た上でベルトを巻きますので、着ない状態でピッタリにすると逆に装着出来なくなってしまいます。

 なので、衣服を着た上で腹囲を計るようにしましょう。

 その次は、測った長さを元にしてバックル部分の長さ諸々を引いた値をベルト部分の長さにします。

 長さは上記で求めた値を、ベルトの幅はDX版のベルト部分と同じになるように残酷な天使のテーゼなシートに線を記入していきます。

 また、ベルトの端の部分に関しては元のベルトの形状になるようにベルトを当てながら記入しましょう。

 記入し終えたら、その線の通りに切って行きましょう。

 この時、バックルにベルト部分がねじ固定で脱着が出来ないタイプの場合は切り取ったものを半分の大きさに切り、プラスチックバックルで脱着可能な状態にしておきましょう。

 それらを終えた後は、ベルト部分に布を張り付けていきましょう。

 ベルト部分にGなボンドを塗ったくり、布にもぬったくり、程よく乾かしてから皺が出来ないように貼り合せてましょう。

 貼り合せた後にラインや別に色が必要な場合は油性ペンやスプレーで塗装して下さい。スプレーの場合はマスキングテープで塗らない場所の保護を忘れずに。マスキングテープをしてもちょっと滲みそうで怖い、という方はプラモデル用の塗料を筆で塗るか、油性ペンの太いので塗って行きましょう。

 その後はベルトとバックル部分を留める部品に取り付ける為にねじ穴を開けます。ねじ穴は錐で開けるか、彫刻刀の丸刀でざくっと穴を開けましょう。

 意外と彫刻刀で穴をあけるのは便利です。アーマーパーツ等でも小さな穴をあける必要がある場合は、丸刀で記した円に沿うように突き刺していけば、結構綺麗な円が開けます。

 また、変身ベルトによってはねじ穴ではなく、細い金属棒を通してベルトとバックルを留めるパーツに取り付けるタイプの物もあります。

 そう言ったものに関しては、布を貼る前に一工夫しておく必要があります。

 その一工夫に、PPシートが必要になってきます。

 まず、PPシートを金属を通す部分と同じ高さで切ります。幅に関してはこの段階では幾分か余裕があるようにしましょう。切り終えたらそれを折り曲げ、金属棒が通るくらいの空間を作ります。

 次に、折り曲げたパーツをベルトの端の部分にくっつけます。

 お馴染みのGなボンドさんで貼り付け。更に短く切った残酷な天使のテーゼなシートでベルト部分とサンドしておいそれとは外れないように固定します。

 これで金属棒を通してベルトとバックル部分を留めるパーツに取り付ける事が出来ます。

 また、布を貼り付ける際はPPシートの箇所にも被せるように貼り付けましょう。

 ただし、PPシート部分全てではなく、見える表側だけに貼り付けます。そうしないと、分厚くなってベルトとバックル部分と留めるパーツに取り付ける事が出来なくなってしまいますので。

 これでベルト部分は完成ですが、ベルトとバックル部分を留めるパーツにねじを通したり金属棒を通したりする前に一つやるべき事があります。

 それは、後ろのベルト止めを装着しておくことです。

 市販のDX版ではベルト部分は分割でき、分割した状態でベルト止めを通してからベルトを留め、その部分をベルト止めで隠すようになっています。

 しかし、プラスチックバックルで脱着可能にしていないタイプのベルトでは、そうもいきません。

 ベルト止めを通そうにも、ベルトとバックルを留めるパーツが邪魔で通す事が出来ません。

 なので、それを取り付ける前にベルト止めを通しておく必要があります。

 ただし、これはDX版のものをそのまま流用する場合の話です。流用せずに一から作ると言う方は、作ったベルト止めの裏にマジックテープを仕込めば脱着が簡単になります。

 ベルト止めを作る際はジョイントマットで土台をつくり、紋様についてはプラ板やクリア下敷きをくり抜いたものを貼り付けると楽に仕上がります。

 色に付いては布を貼るか、木工用ボンドを塗ったくってスプレーを吹く等をして下さい。

 DX版のものを流用する場合はそのままベルトに通して中程に来るまで頑張って押し込んで下さい。

 DX版のものは色がちょっと気になる、という方はそれにサーフェイサーを吹き、その後にスプレーで塗装して下さい。そうする事で、劇中に近い色合いとする事が出来ます。

 ベルト止めを通し、ベルトとバックル部分を留めるパーツに取り付ければ、ベルトの延長作業は終わりになります。

 これによって自分の腹回りに丁度良いワンオフのベルトの完成となります。

 また、変身ベルトによっては市販はされていないが既に売っている物の色違いだという物もあります。NEWな時の列車のバイク乗りがそれにあたります。

 そう言う場合は、塗っちゃいましょう。市販の変身ベルトを。プラモデル用の塗料やスプレーで。

 まず、音声などが鳴る精密機器にスプレーなどが付着しないように分解します。この時、取り外したねじ等の細かい部品が何処かに行ってしまわないようにきちんと一所に纏めて保管しておきましょう。

 精密機器を取り除いた部品にサーフェイサーを吹きつけて色を乗りやすくします。その後はマスキングテープなども駆使してプラモデル用の塗料やスプレーで色を塗って行きます。

 色を塗り終えたら、精密機器を元の位置に戻した後、ねじで止めて終了です。

 音声関連については当然再現されませんが、見た目に関してはこれで劇中の再現が出来ます。

 また、最初から変身ベルトが売られていないor変身アイテムはベルトではないバイク乗りで、ベルトが商品として存在しないという場合は、一から作るしかありません。

 基本的にバックル部分は画用紙に書いた後、ジョイントマットや残酷な天使のテーゼが聞こえてきそうなシートに転写して切り抜き、形を作っていく事になります。

 色に付いては木工用ボンドを塗ったくった後に塗装、もしくは布を貼る事になります。

 ベルト部分やベルト止めについては上記で説明した通りに作成すれば問題ありません。

 作ったバックルとベルトはベルト部分を分割して脱着出来るようにするのであればそのままGなボンドで接着しても構いません。ベルトとバックルで脱着する場合はプラスチックバックルを仕込んでおきましょう。




 ベルトの改造については以上になります。

 少し長くなってしまったので、小道具のアレンジ及び作成については次項で説明していきます。

 では、また次回お会いしましょう。

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