接合と留め具

 まず初めに、前項の補足を少しばかり。

 サテン生地を貼る場合についてなのですが、この場合はGなボンドを薄く塗ったらすぐに貼り付けて下さい。

 乾かす必要があるのは貼り合せる面の両方に塗った場合です。本来のこの方法では乾かした接着剤と接着剤が粘着して貼り付くと言う原理ですので。

 サテン生地には塗らないので、接着剤同士がくっつく事はありませんので、ジョイントマット類に塗ったら、あまり時間を置かずにサテン生地を貼り付けて下さい。

 以上、前項の補足でした。

 では、今回のお題。接合部……と言うよりも、留め具についての説明に行きたいと思います。

 アーマー部分、腕部、脚部、そしてマスクともに自分にフィットするものを作る事が出来た。それはとても喜ばしいものです。

 しかし、しかしです。

 あまりにフィットしているとそのまま着ると言う事が出来ません。どっかしらで突っ掛かるか、マスクに至っては頭を入れる事が出来ません。

 どうしよう……。

 そんな悲劇に見舞われないように、事前に分割、または全てを接着しない事、切れ目を入れておく事をして、そこに留め具を取り付ける必要があります。

 実際、映像や写真を見てみるとアーマー部分の脇の下や腕部、脚部、マスクには分割線が見えます。その分割線の内側に留め具を仕込んで装着していると言う訳です。

 分割したものを接合する留め具に関しては、色々と存在します。

 因みに、劇中で使われているマスクは松葉ピンと呼ばれるもので固定しているらしいです。

 この松葉ピンの形状は、カーテンレールにカーテンを引っ掛けるあの金具みたいな形です。

 ただ、見た目から使い方はおおよそ予想つくのですが、近くのホームセンターでは見掛けません。そしてネットで見るとお値段が普通に高いです。

 なので、私は使っておりません。

 使わなくとも、固定する事は出来ますので。

 では、私が使っている固定する為の留め具の紹介をしていきたいと思います。

 まずは、磁石です。磁力が強いものを使用すれば、強固に止める事が出来ます。百円均一で二十個入りの物や、四個入りでも磁力が強いものなど、多岐に渡って売っておりますので、自分がこれだ、と言うものを購入出来ます。

 また、磁石を仕込む場合はそのまま貼り付けるのではなく、磁石の大きさの円を描き、それに沿ってカッターで軽く切れ込みを入れてからその部分を抉りとり、そこに磁石を埋め込むようにした方が磁石の厚みで浮き上がる事はありません。

 磁石は結構応用が利きますが、ペースメーカーをつけている人や磁力による人体への影響が気になる方はしようしないようにして下さい。

 次に、マジックテープです。こちらは特に人体に害はないので、どなたでも使用する事が出来ます。Gなボンドか瞬間接着剤で張り付けるだけで簡単に装着出来ます。

 しかし、磁石に比べると合わさる力が弱く、そのまま使用したのでは僅かに浮いて見栄えが微妙に悪くなってしまいます。

 その浮くと言うズレを無くす為に、別途としてフックが必要になります。スラックスやジーパン、それにスカートに付いているもの、と言えば想像しやすいでしょうか?

 それの小さいものを仕込んでおき、マジックテープで留めた後にフックで固定する事により、浮く事によるズレを防ぎます。

 あとは、カチッと留めるプラスチック製の留め具ですね。リュックサックを前で留めたり、ウェストポーチを腰に装着する際に使われたりするあれです。

 正式名称はテープアジャスターバックルや、プラスチックバックルと言うそうです。これらは百円均一でも見かけますし、手芸屋さんでも色々な大きさの物が見付かります。

 ヘルメットを改造した際には、ヘルメットの留め具として一つそれが付いてきます。

 それを取り付ければ、磁石のように強固に、そしてマジックテープのようなズレはあまり発生し難くなります。

 しかし、あまり場所を考えずにプラスチックバックルを取り付けてしまいますと、脱ぐ時に指が届かず、解除出来ない……何て事態に遭遇したりもします。

 そうならない為にも、きちんと自分の指が届いて摘まめるような場所に取り付けて下さいませ。

 あとはファスナーが便利ですね。

 それを取り付ける事により、簡単に着脱出来るようになります。

 また、ジョイントマット製のマスクにもファスナーは使えます。先項で説明したように、意外と目立つので後頭部にラインが入ったマスクでの使用を推奨します。ラインでファスナーを隠せますので。

 同様に、腕部や脚部でもファスナーは意外と目立ちますので、正面からは見えないように裏側部分に切れ込みを入れてファスナーを仕込むなり、パーツとパーツの境目に仕込むなりの工夫が必要になってきます。

 と、私が使っている留め具はこれぐらいですかね。

 で、私の場合はなのですが。

 磁石は主にマスク、アーマー。

 マジックテープはブレスレットやアンクレット、アーマーに。

 プラスチックバックルはマスク、アーマーに。

 ファスナーは腕部及び脚部。ジョイントマット製でラインの入ったマスクに使用しています。

 因みに、肩パーツをアーマーと接合する為にはプラスチックバックルが一番のおすすめです。

 磁石では磁力が弱いと少しずれた際にそのまま肩パーツが落下してしまったり、マジックテープでは自重に耐えられずにはがれたりしてしまう危険性があります。

 なので、落ちない為にはプラスチックバックルを使う事を勧めします。

 ただ、接着が甘いとプラスチックバックルも剥がれてしまいますので、取り付ける際はしっかりと接着して下さい。

 あとは、ヘルメットを改造したマスクには蝶番を仕込んでいます。ドアのヒンジ、とでも言えば想像しやすいでしょうか?

 あれの小さいものをマスクの内側に仕込み、パカッと開閉出来るようにしています。

 ただ、私が見かける蝶番を使う場合は、少しぽこっと出た部分を露出させる必要があります。

 あれです。ヒンジのパーツとパーツを繋ぐ為の細い棒が通っている箇所です。

 あれを外面に露出するようにしないとマスクを上手く開閉する事が出来ません。なので、その部分を露出させる為に微妙に切り取る必要が出て来るわけです。

 切る際はニッパーやらで切っちゃって下さい。色を塗る前にやっておいた方がいいでしょうね。

 蝶番を取り付ける際は、そのままGなボンドでくっつけるよりも、超強力な金属でもくっつける事の出来る接着剤で張り付けたり、穴を開けてねじで固定したりして下さい。

 まぁ、私の場合は穴をあけると見栄えが悪くなるのでやっていません。

 私は超強力な接着剤でくっつけるか、もしくは蝶番のねじ穴が開いている部分より一回りくらい大きく切り取った残酷な天使のテーゼが聞こえてきそうなマットでサンドしながらGなボンドで接着する方法を取っています。

 層としてはヘルメット、蝶番、残酷な天使のテーゼが聞こえてきそうなマットとなり、マットが貼り付く事により、蝶番がずれにくくなります。

 因みに、このようにしてずれにくく……と言うよりもはがれにくくする方法は前述のプラスチックバックルにも言える事です。

 押す所及び挿し込む所をきちんと露出させた状態を保ち、残酷な天使のテーゼが聞こえてきそうなマットを貼り付ければ剥がれにくくなりますので。



 接合及び留め具に付いては以上になりますね。

 自壊は変身ベルトや小道具についてのアレンジ及び作成についてです。

 特に、変身ベルトではベルト部分の延長作業をしなければならない方が多くいると思います。

 ウェストが七十センチ以下であれば、市販のDX版をそのまま装着する事が出来ます。

 ですが、それでも妙にウェストがほっそりとして、アーマー部分との対比で逆三角形に見えたりして微妙な感じになってしまいます。

 なるべくそうならない為に、延長作業をしなければなりません。

 CSやCSMと呼ばれる大人の人用のお高いベルトではそのような作業は必要ありませんが、基本的にDX版を使用する人が多いと思いますので、次ではそれ等について記述していきます。

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