第37話 精霊使いカイム


今回は、カイム視点です。一人称です。( )は真実

ちょっと、長いです。



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俺の名前はカイム、とある貴族の一人息子だ。俺は、自分で言うのもなんだが、容姿端麗、親は金持ち、そして圧倒的な権力を兼ね備えている天才だ、神は俺にすべてを与えてくれた、あ~ぁなんてかっこいい俺…


しかし、俺は、これではだめだと思い18歳の時に旅に出る。偉いだろ?

俺は、人に与えられた権力や金に甘んじるつもりはなかった(旅の資金は、親の金)


初めこそ、力がなかった俺だが、最初の町でたまたま出合った師匠に、剣術を鍛えてもらい、俺は強くなった。(影で親が用意した師匠)


そして、俺は自分の力を証明するため、次の町に進む(馬車の運転は実は師匠)


とある森に入った俺は、最初のモンスターと戦う、オオカミのような恐ろしいモンスターだ。(海がベルトで倒した、ただの犬)


俺は、オオカミと対峙する。

そして俺は、オオカミとの死闘の末、深手を負ったが、何とか撃退することができた。そこに、たまたま通りかかった師匠が傷の手当をしてくれる。(スタンバってました)


俺は、その後も様々なモンスターに会ったが、すべて自分の力で撃退した。

(師匠が影で弱らした後のモンスター)


そして、森を向けた俺は、圧倒的な達成感に歓喜する。(・・・・・・・・)


王都ピカナについた俺は、まず冒険者ギルドに向かう。


冒険者ギルドの扉を開けると、たまたま師匠がそこにいた。(スタンバっていました)


俺は、師匠に告げる


「俺は、森を一人で抜けたぞ!どうだ師匠!」

「おめでとうございます、坊ちゃ…カイム様」


俺は、自信をもって、師匠に言う


「師匠、俺について来い!俺は、もうお前を越えた!従うといい!」

「はぁ?・・・・・・・・かしこまりました、坊ち・・・カイム様…」


そして、俺は師匠を仲間にした。俺は、師匠をお供に、冒険者ギルドでクエストを受け、様々なクエストをこなすようになる。師匠の名前?興味ないね!


俺は、とうとうCランク冒険者となる。


そのころには、俺は相当な強さだと自覚していた。(2レベ)

俺は、火の精霊王討伐クエストを受けることにする。

受付のスレンダーなお姉さんは、それをなぜか、必死に止めようとしていたが、俺の実力を分からない、身の程知らずに言ってやる。


「俺は、強い!世界最強だ!魔王だってすぐに倒して見せる!」

「はぁ…」


俺の実力を理解した、受付嬢が尊敬の眼差しで、俺にクエストカードを渡す(カイムにはそう見えた)


俺は、師匠に火山地帯に向かうことを伝える、師匠の体は震えて、顔は汗でベトベトだった。俺は師匠を鼓舞するため言う


「安心しろ!俺がお前を守ってやる!」

「はぁ・・・・・・・・・・・・」


師匠は、受付嬢と同じ尊敬の視線で俺を見る(カイムにはそう見えた)


そして、俺は火の精霊王がいるという、火山地帯に簡単にたどり着く。

(道中頑張った師匠)


そして俺は、かっこよく叫ぶ。


「火の精霊王出てこやああああああああああああああああああ!」


そうすると、火の精霊王は俺の前に、空から現れた。(まさか、本当に現われるとは、思っていなかった師匠、DOGEZAの体制を取る)


火の精霊王は、以外にも女だ、赤い艶やかな髪に、シャープな顔立ち、小麦色の肌、体系は、スレンダーだが出るところは出ている。そして、背中には美しい羽が生えていた。

俺は、剣を掲げて火の精霊王に言う


「俺は、お前を倒す!」

「・・・・・・・・・・・・・」


火の精霊王は、恐怖のあまり声も出ないようだ。(カイムにはそう見えた)

そして、俺は、火の精霊王に立ち向かう。しかし…


「少し待て、人間」


火の精霊王が俺を止める。俺は、怖気づいたのかと思い、言う


「どうした、火の精霊王!この強すぎる俺の波動に怖気づいたか!」

「えっ?なんだって?」

「怖気づいたのかと聞いている、お前は女だ!だから命だけは、助けてやっても構わんぞ!」


火の精霊王は、恐怖で震えていた(笑いをこらえていた)

俺は続ける


「では、せめて名前を聞こう!」

「えっ、ぷっ!ちょっと待って、ぷっ!」

「どうした、火の精霊王具合が悪いのか?それならば治るまで待つぞ!」

「いや、大丈夫だ...私の名前はネネだ、勇敢にもぷっ!立ち向かってくるぷっ!人間名前を問おうぷっ!」


俺は、堂々と答える


「俺の名前はカイム、いつか魔王を倒すものだ!」

「ぷっ!」


ネネは咳をしているようだ(カイムにはそう見えた)

そして、火の精霊王が言う


「そうか、カイムか面白いやつだ(違う意味で)、ではおまえのレベルは何レベだ?」

「ふっ、敵に手の内を明かす、バカが何処にいる!」


俺は、かっこよく答える(2レベ)

そして、ネネが言う


「では、身の程を知るがいい・・・」


俺の、立っていた、隣の場所に突如穴が開いた。(カイムを脅すため、ネネの放った魔法)


「?????????????」


何事かと思ったが、俺は、ネネに立ち向かう、しかし・・・


「お前!剣が届かないじゃないか!降りてこい!」

「殺すつもりはないけど、ほんとに殺そうかしら・・・・」


そして、ネネは手を前に出した…その瞬間


「坊ちゃん、危ない!」


師匠が、俺の肩を突き飛ばす、戦闘の邪魔をした、師匠に抗議するため立ち上がる。


しかし...


「がぁぁぁ・・・」


師匠は丸焦げで、倒れていた。


「師匠ーーーーーーーーーーーー!」


俺は、師匠に駆け寄る。師匠の安否を確認する


「よかった、生きてる…」

「そりゃあ、死なないようにしたからね...」


俺は怒りのあまり自分の力が抑えきれそうにない、そして、ネネに宣言する。


「お前は、俺が殺がはっ!」


俺の意識は、途絶えた…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



俺が、目を覚ました時、そこは見慣れない天井だった。俺は、起き上がり、辺りを見渡す、馬小屋か?あまりにも小さい家に、そう思う俺…


「あら、目が覚めたのね」


そして、聞きなれない声に振りむくと、そこには


「貴様!火の精霊王ネネ!なぜここにいる!?」

「なぜって?アンタを助けてあげたんじゃない?」

「なん…だと…敵に助けられただと!?ということは、この馬小屋はお前の家か?」

「殺そうかしら・・・あっそういえば、可愛そうなお付きの人も保護しておいたわ」

「そうか…」


俺は、すっかり忘れていた、師匠を見て安堵する。そして質問する。


「なぜ俺を助けた...」

「そうね、この火山地帯には、娯楽が少ないの。だから、お笑い芸…冒険者のアンタに、私のおもちゃ、間違えたわ、戦い相手になってもらおうと、思って…」

「何か、よからぬ単語が聞こえたような気がしたが、それをすることによって、俺に何のメリットがある?」

「え~と、強くなれるわ、たぶん・・・」


ネネが世迷言を言っていたので、俺は告げる。(世迷言しか言わないカムイ)


「何を言う、俺は十分強い!不意打ちを貰わなけらば、俺が勝っていた!」

「・・・・・・まぁ、そういうことでいいわ、でもさらに強くなりたいと思わない?」

「はっはっはっ!自分より弱い物に教わるものは、何もない!がはっ!」


顔を持たれ、壁に叩きつけられる俺…そして、ネネが言う


「強くなりたくない?」

「はい」


俺は、別に負けたわけじゃないが、素直に従った。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


2年の月日が過ぎた。


師匠とはあの後、別れた。(師匠はあの後、カイムに呆れて下山した)

俺は、火の精霊王ネネの下、火山地帯で修行して、相当強くなったと自負している(5レベ)


そして、俺は魔法も使えるようにもなった。


「フレイム!」


俺は、得意の魔法をネネに放つ(魔法はこれだけしか覚えていない)


「パクッ!ご馳走様!」


そして今日もネネは、俺の魔法を食べる。

そう、俺は、ネネのご飯係に就任していたのだ…


「ふざけんじゃねぇ!2年も修行して、飯係ってなんだよ!」

「えっ?あなたの火おいしわよ?」


ネネは、俺の出した火を美味しそうに食べて、無邪気に答える


「そういう、問題じゃねぇ!」

「日に日においしくなってくわ、もうあなたなしじゃ、生きられない体になっちゃった☆」


ネネは、艶めかしく言う、俺はそれに対して…


「俺は、火の強さを求めてんだよ!何でうまさが増してるんだ!?」

「知らないわよ...そんなことより、私の友達の森の精霊王のレナちゃんが、ピンチみたいなの...助けに行ってくれないかしら?」

「そんなことってなんだよ、そしてなんで、俺が行かななきゃならねぇんだよ!」

「え~お外こわいよ~行ってきてよ~」

「!?」


急にぶりっ子になった、ネネに、俺は狼狽えてないが、言う


「そ、そんな、可愛い…間違えた、何を言われても俺は、行かんぞ!」

「え~お願いカイム~帰ってきたらご褒美あ・げ・る」


俺は、別にご褒美に期待したわけではないが、行くことにする。


「し、仕方ないな...」

「ちょろ…」

「なんか、言ったか?」

「何も言ってないよ、カイムくんファイトだよ!」

「お、おう」


俺は、森の精霊王レナを見つけるため、旅に出るのであった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




そして俺は、現在ロープで縛られ吊るされていた…


なぜ、俺がこうなったすべてあの憎たらしい、鈴木海のせいだ!

俺は、必ず復讐することを誓った…


俺が、気絶して吊るされてから、気絶したまま、その日の夜を越したようだ。


朝、玄関に吊るされていた俺は、家に入ってくる人物を歓迎する形になっていた。

そして、玄関の扉が開くそいつは、長い艶やかな黒い髪が特徴的な、騎士の恰好をした凛とした美少女だ。そして、本当に騎士をしているのか、引き締まった体をしている、胸は美しい曲線美を描いており、尻はしっかりと引き締まっていた。


そして、玄関に入ったそいつは俺に近づいてきた。ここからが悪夢の始まりだった...


「おっ、こんなところにサンドバックがあるぞ!殴っておくか…」

「ちょ、待っ!」


そう言うと、美少女は、ファイティングポーズを取る…そして…


「死ね!鈴木!!!!!!!!!!」


と言いながら、俺のことを殴る。


俺は、1時間ほど殴られた後、そいつは満足したのか、すっきりした~と言って、どこかに行った。


そして、それから少し経った…

ボロボロで吊るされている俺を見て、心配そうに駆け寄ってくる美少女

そいつは、優しい顔をした巨乳だった。茶色い髪をポニーテールにして、その髪と乳をふさふささせながら、こちらに近寄ってくる。

そして、そいつは俺に話しかけてくる。


「どうしたんです?」

「鈴木という悪魔に吊るされているんだ...」

「あぁ、そうなんですか...大変ですね、よかったらこれどうぞ」


そう言って、俺が吊るされている、真下に羊羹を置いて行ってくれた。天使かな?

しかし、此処で問題が発生する。手足縛られているので羊羹が食べれないのだ。


「では、これで」


それに気づかず、美少女は頭を下げて、去って行ってしまった。天使が悪魔に代わった瞬間だった。


そして、昼時


俺は、真下に置かれている、羊羹を眺めながら、空腹を紛らわしていた。

また、新しい美少女が近づいてくる...鈴木の家には何人美少女がいるんだ?俺は、怒りを抑えながら、その美少女を見る。その美少女は、ショートカットの白銀の髪、元気そうな顔立ち、白銀の髪なのになぜか黒目、しかし、それに違和感はない。そして、体は身長こそ、それほど低くないが、かなりストンとした体系だ。


「ねぇ、失礼なこと考えてない?」

「!?」


突然話しかけてくるそいつ、俺は、びっくりしてないが、言う


「考えてない」

「そうなんだ、じゃあ、写真とっとこ!」


そう言うと、そいつは長方形の謎の物体を取り出し、謎の光を俺に当ててくる。


「うわ~すご~い、こんな縛り方されている人、始めてみたよ~」

「俺は、好きで縛られているわけではない!」

「へぇ~そうなんだ、なら面白いこと言ってよ、そしたら、此処にある羊羹食べさせてあげる!」


提案してきた、美少女、俺はその提案に乗る


「よかろう、俺が森の帝王オオカミを倒した時の話をしてやろう」


そして、俺は10分間かけて、丁寧に雄姿を語ってやった。俺はこの話に自信があったが、そいつの感想が…


「つまんない...」

「なっ!」


俺は、どこがつまんなかったのか、さぱっりだが今の俺には、真下においてある羊羹を眺めることしかできなかったのだ…それを見かねたそいつが言う。


「仕方ない、食べさせてあげるよ...」

「本当か!」

「うん、いいよ、あ~んして」


そして、そいつは、羊羹をもってこちらに近づけてくる、しかし


「あ~ん」


口を開けていたが、すんでの所で羊羹が引っ込んでいった。


「やっぱ、私が食べよ、いただきま~す」

「・・・・・・・・」


無言で眺める俺


「ちょっと、ぬるい…」

「じゃあ、くれよ…」

「や~だよ!バイバイ~」


そう言うと、そいつは羊羹を持って、立ち去って行った。


絶望に暮れていた俺、そんなとき、金髪ゆる縦ロールの碧眼美少女が、近づいてくる。そいつからは、妙な気品があふれ出ていた。しかし、ロリ体系で、胸は残念だ。

俺は、そいつが、貴族ではないかと思い話しかける。


「おい、そこのお前!」

「なに?」

「お前は、どこの貴族だ!」

「私は、王族よ...」

「なに、し、失礼しました、私はカイムと申します、この様な格好で無礼をお許しください」

「いいのよ、それしたの私だから」


無邪気な顔で、恐ろしいことを言う王族様。


「では、外していただけませんでしょうか・・・」

「ダメよ、面白いもの」

「なん、だと…失礼ですが家名を教えてくださいませんか?」

「アイリーンよ」

「何ということだ...この国の王族じゃないか、こんなに頭がおかしくて大丈夫か…」

「聞こえてるわよ...」


そして、王族様は懐から板前包丁を取り出す。


「ねぇ、聞いてくれる、昨日の夜ね、夫の海が浮気したから、この包丁で、内臓を抉り取ってあげようとね、この包丁で突き刺したの、私ねその快感が忘れられなくて…」


そう言いながら…にじり寄ってくる王族様、俺は、必死に訴えた。


「お待ち下さい!非礼をお詫びします、なので剣を…ではなく包丁を収めください」

「ふふ、どう料理しようかしら…」

「た、助けてくださ、ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


俺は、悲鳴を上げたのであった…



























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