第3章 カレビ帝国

第13話 到着カレビ帝国

海とシャルロッタは、迷宮の外に出た。

洞窟から出た先は、断崖絶壁の谷底だった。下からは、ものすごい勢いで、風が吹いており、見下ろしてみると地面は、どこにも見当たらない...


海は、鑑定の書を開き場所の、確認を行うことにした。


「竜の谷底」・・・カレビ帝国の近くにある谷底、落ちてしまえば上がることは、難しいだろう...


「なんだ、その適当な説明!」


海は、鑑定の書を地面に叩きつけて叫ぶ。そして、鑑定の書を横で見ていたシャルロッタが驚きの声を上げた。


「ウソ!ここあの谷の下なの!?」

「知ってるの?鑑定の書より詳しいね...鑑定のシャルちゃんと名付けよう」

「えへへっ、ありがとっ、ここは、カレビ帝国のすぐ隣にある谷なんだけれど、上から覗くと底が全く見えないのよ」

「へぇ~」


海は、そう適当に言うと、シャルロッタを御姫様抱っこで、抱きかかえて谷の上に上がるため、飛行を行った。


「きゃ!ちょっと海、飛ぶなら先に言ってよね、心の準備があるんだから!」


シャルロッタは、もじもじしながら言ったので、海は、とりあえず、ケツをもんでおく、ケツは、弾力がありそれでいて、滑らかな肌触り、そして、柔らかい...海は、シャルロッタに殴られる。


「最低!降ろして!」

「え、いいの?」

「後で見てなさいよ...」


海は、そのまま無視して、上空へと駆け上がった。


そして何事もなく10分かけて、谷の上に着いた。


「海、空飛ぶってすごいわね、こんな深い谷をすぐに上ってきちゃうなんて...」

「そうだな」


海は、シャルロッタが先ほどのことを忘れていることに安どして、適当に合図地を打ちながら、目的地を発見した。そして海が、達成感をかみしめて言う。


「あれが、カレビ帝国か...」

「そうよ!大きいでしょ!」

「しゅごく、おおきいです...」

「・・・・・・・」


シャルロッタに冷たい目で見られながら、海は、カレビ抵抗句をまじまじと見る。残念ながら国の周りは、大きな障壁で囲まれており、中身まで見ることができないが、その壁の高さは100メートルを越えていた。


「じゃあ、行くか!」

「うん!」


海は、カレビ帝国に着いてしまったのでシャルロッタとはもう少しでお別れであること、考えて少し寂しくなったが、シャルロッタを門まで、送り届けることにした。


そして海とシャルロッタは、鉄格子の大きな門の前に着いた。


「シャルちゃん、やっと着いたね」

「そうね...」


海は、門の前にいるでっかい槍を持った門番に、シャルロッタを連れて帰ってきたことを伝える。


「よう、シャルロッタ様を連れて帰ってきたぞ、大人しく門をあけろ!このすっとこどこい!」

「な、なんで初対面の貴様にそこまで言われなくてはならないのだ…」



そして、その門番は、海の後ろに隠れているシャルロッタを見て言った。


「ま、まさかシャルロッタ様か!おい、お前らシャルロッタ様がお戻りになったぞ!出迎えろ!」


そうすると、門の奥から流れるように、大量の衛兵が出てきた。とっても臭い...そしてシャルロッタを迎えるたくさんの声が聞こえてきた。


「シャルロッタ様お帰りなさいませ!」

「ご無事で何よりでした」

「よかった無事で...これで首が飛ばずに済む...」


海は、勢いよく寄ってくる衛兵たちにドン引きしながら、同時にシャルロッタと別れなければならないという、寂しさを感じた。


「これで、僕の役目もおしまいだね、..」


海が去ろうとしたその時


「待ちなさい君、せっかくシャルロッタ様を無事届けてもらったのに報酬をもらわずしてどうする、王城に来なさい案内する」


衛兵の一人が臭い息で、声をかけてきた。


「おお、報酬くれんの?マジでじゃこの国の、王権なんか貰えたりすんの?」

「それは、貰えんが...とりあえずついて来い…」


海は、適当なことを言って、正直めんどくさいと思いながら、衛兵に囲まれているシャルロッタの後を追い、王城に向かった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そして、海は王城の広間の前に、案内された。


「ここが、王の間だ、十分礼儀を尽くすように」

「ふぁ~い」

「・・・・・」


海が適当な返事をした後、衛兵が仰々しい煌びやかな、赤色の扉を開けた。

海が見た光景は、床は大理石のようなものでできており、その上にレッドカーペットが敷いてあり、きらびやかな絵画が飾られ、海には、子どもの落書きに見えたが、言わない、そして、上には金をふんだんにかけたであろうダイヤモンドが散りばめられている、シャンデリアが飾られていて、THE王室というような部屋だった。


「これはすごい...まるで成金の部屋だ...」


海は、適当な感想を漏らすと…

なぜか先ほど、扉を開けてくれた、デブの衛兵が、微妙な顔をしていた。

そしてそのデブが、部屋の一番奥の中央に置いてある、王の席目掛けて歩いて行った。


何だあのデブと思った海、その疑問はすぐに解消されることになった。

そして、デブは王の椅子に座り言った。


「ようこそカレビ帝位国へ、私が現王のマァカス・アイリーンだ!控えろ」


急に態度のでかくなったデブ…どうやらそいつは、只のデブでは、ないらしい。海は、そのデブに言う。


「王だったの?」

「そうだ、控えろ!」


海は、無視して質問する。


「いったいなぜ衛兵の恰好を?」

「こんな時代だからのぉ...いつ殺されるか分からん、だから常に影武者に前に出てもらい、私は普段衛兵の恰好をしながら裏で指示を出している、控えろ!」


王が控えろ、控えろ言っていたので、海は適当に片手をあげて挨拶。


「うい~す」

「しばくぞ!無礼者!まぁいい、本題に入らせてもらう、キサマ名を何と申す」

「鈴木海、童貞だ!」

「そうか、イラン情報が入っていたような気がするが、鈴木海よ、貴様は我が一人娘シャルロッタを救ってくれた、なのでその褒美を与えたいと思う、そしてその褒美はキサマ自信で決めるといい、なんでも、望みに答えよう」

「え、今なんで持っていたよね?」


海は、別にほしい物なんてなかった、金はすぐに稼げる力はある、名誉はいらない、戦う力も十分にある。ので海は、あんまり悩まずその場で言うことにする。そして、王が察したのか、海に促すように言う。


「答えは決まったか?」

「はい、決まりました!」


海は、元気よく言って、十分にためを作って、言い放つ。


「娘さんをください!」

「却下じゃ!何をバカなことを言っておる、そんなの無理に決まっておろう何を考えておる」


王は、すぐに却下を出した。そして、海は願いを聞いてもらえなかったのに対して、ムカついたので言う。


「ふざけんな、ぶっ殺すぞ!じゃあ、どうすれば貰えますんだ?」

「どうもこうも、キサマのようなどこの馬の骨ともわからんものに娘は渡せん!それにキサマ爵位を持っていないではないか、私にとってキサマに娘を預けることに何のメリットもないからな」


海は、そんなことだろうと思い、もう一度聞いてみた。


「僕その気になれば、この国沈めれるんだけどそれでもダメなんですかね?」

「何を、たわごとを言っておる、できるものならやって見せろ!」

「おけ、消えなさい!」


海は、地面に手を置き国を収納した。そうすると国全体が大きな穴となった。


「ななな、なんじゃ!」


王が浮遊感に襲われていることを確認した海は、手早く国を元の位置に戻す。


「な、なんじゃったんだ今のは?」


王が、突然のことで困惑していた。


「国を消して見せろとおっしゃったので、消して見せました…」

「キ、キサマ本当に国を!?」

「そうだ、言ったでしょ、その気になればこんな国一瞬で消せるてっ」


王は顔を青くさせて、驚愕の表情で言った。まるで茄みたいな顔だ。


「なんてことだ...こんな恐ろしい人間が存在するなんて...」


王は、恐怖でガタガタと震えていた。


「どうです、娘さん貰えますかね、国消されますかね、さぁどっち?」


海は、王を普通に脅迫した。そして混乱した王は、足りない頭で、衛兵たちに命令を下す。


「え、衛兵この者をひっ捕らえろ!」


海は、素早く右手を突き出し向かってくる衛兵の手前向けて、魔弾を放つ。

魔弾は、大きな音を立てて、大理石に直撃し大きな音を立てて大理石を粉みじんにする。それを見た衛兵たちは、尻もちを搗き、悲鳴を上げる。


「ひぃ、ば、化け物!」


衛兵たちは、血相をかいて、立ち去っていった。衛兵の結束力のなさに海は、若干呆れたが、恐怖で歯をがたがた言わせている王を見て、もう一度問い正す。


、娘さんは必ず幸せにして見せます、だからどうか娘さんをもらえませんかね?」

「ど、どの口がそれを言う!しししししし、仕方ない、す、好きにしろ!」

「ありがとうございます、

「ちっ」


海は、半ば強引にシャルロッタをいただくことにした。


そして、海はシャルロッタのところに向かった。王の間の扉を開くと、すぐにシャルロッタがいた。


「か、海さっきのは何よ!」


どうやら、シャルロッタは先ほどのやり取りを見ていたようだ。


「うん?正当な報酬を貰っただけだけど?」

「な、なに言ってるのよ!私の確認もなしにこんなことするなんて...」


シャルロッタは、顔を真っ赤にさせながら海に問いただした。


「元々シャルちゃんは、政略結婚させられる予定だったんでしょ?だったらいいじゃん?」

「よくないわよ!」

「シャルちゃんは、嫌だった?」

「い、嫌ではないけれど...どうして私なの?」


海は、意を決して言うことにした。


「好きだからだよ」

「なっ!」


シャルロッタは、顔を真っ赤にさせてあたふたし始めた。


「何言ってんのよ...ばか...」

「何って、シャルちゃんが好きだから、政略結婚なんてしてほしくなかっただけさ。もし僕のことが嫌ならシャルちゃんの好きにするといいよ、これからシャルちゃんの好きな人を見つけて楽しく過ごしてくれれば、僕としても幸せだから...」


そしてシャルロッタは、上目使いで言ってきた。


「い、嫌じゃないわ!わわっわ、私も海のことが大好きよ!」

「そうか、それはよかった」


海は、若干の不安があったが、告白に成功したのであった...
































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