第23話 組織悪 #とは #定期 #戦争 #平和 #心理学 #哲学

組織悪


個々の組織内の構成員として、政治家や官僚が動く場合、個々の局面においては、ほんの少しずつの責任逃れや判断ミスの積み重ねであっても、それが全体として積み重なると、大変な問題を生み出す事がある。


 これは、組織が単に個体の集合体として存在している、という事だけではなく、組織が一つの個体として振舞うので、その組織が巨体であればあるほど社会的影響が高まるが、しかし責任を問う事になると、個々の人々自体は、ちょっとした行動の誤りでしかなく、しかしそのちょっとした間違いの積み重ねが、一つの巨大な組織として動くと、個人の行動が組織の巨大な影響力として社会全体に影響を与えるという、バイアスがかかる構図として動く。


 そしてそれが個々の人々や局面自体ではささいな事であっても、全体としてはとてつもない影響となるので、それが悪行であればとてつもない影響となるが、しかしその組織内の人々には、自分自身が巨大な悪行を行っているという自覚に乏しいという現象が生まれる。


 これは


組織悪


とでも言うべき現象である。


全ての組織に加入している者は、この全体の構図を考えていないと、自分自身のちょっとしたミスが、いつの間にかとんでもない誤りに増幅してしまう、ということになりかねない事を理解することが重要だ。


それが、暗黙の了解に依存することによって、いつの間にか大変な悪行につながる判断ミスを、個人として、また組織として行ってしまう事を防ぐ方法なのだ。

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