第4.99話 Interlued

 優しさの無い風が吹く草原の中腹で。

 全てを否定するかのような雨の降る、冷たい街角で。

 あくびをこらえることくらいしかする事の無い、小部屋の片隅で。

 何処にも行けない時。

 何も出来ない時。

 自分の芯を見失いそうなほどに追い詰められた時……まあ、別に何でもいいんだけど。

 世界を見捨てるその日、その時、君はどんな顔をするのだろう。

 喜びを表情でもって、溢れるくらいに表現してくれるだろうか? それとも、絶望? 

 見捨てる事無く、最後まで共にあろうとする可能性だって勿論あるだろうけれど、それはあまり賢い選択とは言えない。世界は嘘に溢れている。信じつづける奴らから順番に消されていく。それは、忘れちゃいけない事実だ。

 まあ、いいさ。何にしても大切なのは、君が君である事だ。求められるのはあくまでも君の言葉。君の結論。君の憂い。君の喜び。君の失望。君の決断……まあ、別に何でもいいんだけど。

どうか最後まで、君である事をやめないで。これが僕の、たった一つの願いだよ。嘘じゃない。

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