第2話 事の発端

何故僕のこれまでを字にしようと思ったのか。それは、最近始めた一人暮らしがきっかけです。

僕の実家は3LDKに7人で生活をしていました。僕がいなくなっても、まだ兄弟が残っているし大丈夫だろうと思って家を出る決意をしました。

そして、いざ実家を離れるその日に、僕は母にいろんな話を聞かされたのです。

その話のほとんどが、僕に対する懺悔でした。

以前、友人に「お前には愛情が足りてないよ」と言われました。

その時は「そうかも」と返しました。

そして、一人暮らしを始めるその日。

僕はこの時初めて自分が愛されていたのだと気づきました。

じゃあ、今までどう思っていたのかというと。

単純に、僕だけ仲間外れじゃね?という疑問と愛されている事への自信の無さが駆け巡っていました。

そもそも、自分のことは嫌いですし、プライドなんてほぼありません。

常にここにいてもいいのかという疑いが心の中に巣くっています。

それと、僕は自他ともに認めるかなりのひねくれ者であるということも理由の一つです。

褒められても素直に喜ぶことができません。

僕のことをくまもんと表した子が「ひねくれ者だなー」と言うほどです。あ、もちろん笑い話ですよ?

一人暮らしにも慣れてきて、とりあえず落ち着いた所ということもあります。

だけど、僕はただ単に「僕の話を誰かに聞いてほしいなぁ」と思ったので、僕のこれまでを字にすることにしました。

これが事の発端です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ひねくれ者の作り方 白石王 @kingdom422

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る